こんにちは。Heart Lifeの丸田です。
3月ももう2日で終わり!
来月から新年度ですね。東京は雨が続くので気持ちがブルーになりますね。
そんな今日この頃、皆様、如何お過ごしでしょうか。
さて本日はカウンセリングが必要なうつ病の人の特徴について
お話していこうと思います。
【うつ病の治療方法】
そもそもうつ病と診断されたときに
治療法ですね、どのようなものがあるのでしょうか。
結論から言いますと
「休養」「薬物療法」「心理療法」の三本柱となります。
原則として
休養も服薬もカウンセリングも必要になるわけなんですね。
かなり軽度な人の場合ですと
休養をとるだけで回復する場合もありますが
うつ病と診断されるということは
治療が必要だということなので
原則は3本柱で取り組んでいただいたほうがいいと思います。
僕は以前メンタルクリニックで
勤めていた経験があるんですけれど
うつ病と診断されても
薬物療法と休養の2つのみで取り組まれている人もいました。
一方で、先ほどの三本柱ですね、
カウンセリングも併用している患者さんもたくさんいらっしゃいました。
ここで疑問が生じる事でしょう。
うつ病の治療には
カウンセリングが必要な人と
そうじゃない人がいるんじゃないかと。
確かにそうです。ではうつ病の治療でカウンセリングが
必要な人とカウンセリングが必要じゃない人の違いとは何なんでしょうか。
今日は詳しくお話していきたいと思います。
【カウンセリングが必要なうつ病の人の特徴】
まずカウンセリングが必要なうつ病の人の特徴についてお話しますが
結論から言うと
うつ病の発症の原因は
その人自身に原因がある場合です。
どういうことかと言いますと
そもそも、うつ病の発症というのは
様々な要因があるんですけれど、
ざっくりいうと、
環境要因とその人の性格的要因があると言われます。
環境と言うのは、例えば社会人だったら会社だったり家庭だったり
その人が置かれている状況のことですね。
うつ病になった原因が
環境にあることもあります。
例えば、会社がブラック企業で始発終電は当たり前、
上司から詰められるのも当たり前、みたいな環境にいたら
心が壊れてしまうなんてことは容易に想像できるわけです。
他にも仕事も忙しくて家庭も子どもが生まれて、
奥さんが病気になっちゃって全部自分でやらなきゃいけない、
みたいなそういう状況だったとしたならば、かなりしんどいわけですよね。
その場合であれば
環境の要因が大きいと思うので
カウンセリングというよりは、薬物療法と休養や環境調整が
まずは必要だったりします。
一方で、うつ病の発症の原因が
環境だけでなくその人の性格が影響している場合もあるわけですね。
ここで言う性格と言うのは
その人の考え方のクセのことです。
例えば、どんな出来事に対してもネガティヴに捉えがち、とか逆もしかりで
ポジティヴに捉えがちとかそういうようなことです。
もし性格的要因が強いのであれば
カウンセリングが治療の中心になるわけです。
じゃあ環境の要因なのか、それとも性格的要因なのか
どっちが影響しているのか見極め方は何があるのかという話なんですけれど
これは非常に難しいんですよね。
理由としては
環境も性格もうつ病の発症にはどちらも多かれ少なかれ関与しているからです。
でもひとつヒントになるのは
例えば、患者さんが
就職したけれどうつ病になって退職して
転職したけれどそこでもうつ病が再発して転職して
みたいな転職を繰り返すとか
環境を替え続けるとか
そういうようなことがあれば
それは環境要因というよりもその人の性格的要因が絡んでくるのではないか
と見立てを立てたりします。
そういう患者さんにはカウンセリングをお勧めすることが多いのかなと思います。
薬物療法と休養だけで治療をしている患者さんの場合の
考えられる別のケースなんですけれど
明らかにその人の性格的要因が発症に影響していると考えられるんだけれど
その人自身自覚がないというかピンとこないというか
気付いてない場合ですね。
それであればカウンセリングを受けても意味がないんですよね。
だから敢えて薬物療法と休養だけで治療を勧める場合もあります。
状態が良くなってきてから
カウンセリングを勧めるということもあります。
うつ病の発症は
少なからず性格的要因が影響しています。
つまり思考のクセですね。
例えば、どの会社に勤めても上司と折り合いが合わないAさんがいたとして
その人の考え方や感じ方、受け止め方に問題があることが多いんですよね。
Aさんの場合ですと
「こうあるべき」という思考が強過ぎて上司にも求めすぎてしまって
でも上司は自分と同じ人間じゃないから
ぶつかってしまうみたいな、そういうことが繰り返されて
だんだんとうつ状態になってしまうみたいなね。
これは架空の事例ですけれど
例えばそんな感じです。
【カウンセリングは「気付き」】
カウンセリングって
大切なことは自分自身が「変わりたい」とか「なんとかしたい」とか
そういう問題意識を持っていないと効果ってないんですよね。
だから
明らかに性格要因も影響しているよなと医者やカウンセラーが思っても
本人にその気がないなら治療が進まないのでタイミングをみて
お勧めしたりすることもあるようです。
カウンセリングで大事なことって
気づきです。自分で自分に気付く事なんですね。
これはカウンセラーが
ああだこうだアドバイスすることではなくて
カウンセラーと対話を通しながら自発的に気付いていくことが重要なんですね。
よくカウンセリングの誤解と言うか
質問で
カウンセリングを受けるとカウンセラーからアドバイスをもらえると
思われる方が多いんですけれど
そう思ってカウンセリングを受けると非常に残念な結果になるかなと思います。
カウンセラーの基本姿勢は傾聴です。
相談者の話しを聞く事なんですね。
傾聴をすることによって相談者が自ら自分自身の自己洞察を深めていけるという
そういう考え方なんです。
仮にカウンセラーがカウンセリングの中でアドバイスするとどうなるかと言いますと
ただのカウンセラーの意見の押し付けになっちゃうんですよね。
初めてあったような人からアドバイスをもらって
ちゃんと聞く耳が持てますか?という話なんですよ。
僕なら絶対聞きませんね。「何言ってんだコイツ?」って感じで
ただウザいだけですね。
もちろんカウンセリングにも学派とか流派があるので一概には言えませんが
どの学派にも共通しているのは傾聴なんですね。
うつ病の治療には原則として
カウンセリングは必要なんですけれど
その患者さんの受けるタイミングがあるので
その患者さんがうつ病の発症の原因は自分自身にあることに気付き
なんとかしていきたいという気持ちになって
初めて
カウンセリングの出番になるわけですね。
いかがでしたか。
それでは次回のブログでお会いしましょう。