認知行動療法

認知行動療法とは何か? -基礎知識-

認知行動療法というワードは、最近よく聞くキーワードではないでしょうか。様々な定義がありますが、日常生活の中で、あなたが感じるストレスやネガティヴ思考を自身の心の中、具体的にはあなたの「認知」「感情」面に焦点を当てて、あなたの「思考のクセ」を詳しく分析して、対策方法を考えていき、日常生活で生じるストレスやネガティヴ思考と上手に付き合うために身に着ける心理療法・心理カウンセリング、と定義します。また、認知行動療法は、英語で「Cognitive Behavior Therapy」と言われ、その頭文字を取り、「CBT」と言われることも多いです。ざっくり言いますと、認知行動療法とは、自分自身の考え方を変えることで気持ちを変える方法のことです。不安や落ち込みを0にすることはできません。ではどうすればいいかと言いますと、不安や落ち込みなどを減らしていくことが大事になるのです。そのためには自分がいまどのような考え方をしているのか、どのような場面でどんな反応や行動をしているのか自分自身まず理解することが大事になるのです。

ストレスやネガティヴ思考の原因は?

あなたが感じているストレスやネガティヴな感情はあなたの「思考のクセ」が影響していることが多々あります。そしてその思考のクセによってストレスを溜めすぎたり、ネガティヴな感情になり過度に気持ちが落ち込む原因になることがあります。「思考のクセ」とは、あなたがある出来事が起こった時に、感じやすい「傾向」のこと言います。一例で言えば「Aさんはいつも悲観的になる傾向がある」とか「Bさんはどんなときも楽観的に捉える傾向がある」とか、そういう「傾向」のことですね。

それでは先程お伝えした「認知」「感情」とは具体的にいったい何のことを言っているのか。例えば、仕事の中で上司から、提出した書類の修正を頼まれた、という出来事があったとします。この時、パッと何を感じましたか。これが「認知」です。このパッと考えたことを「自動思考」と呼びます。ある出来事があった時に、パッと自動的に出てくる思考のことですので、自動思考と言われたりします。それぞれある出来事に遭遇してもパッと感じることは多種多様で様々でしょう。例えば、「上司のやつ…ムカつくな」と思う人もいるでしょうし、そうではなく「ダメ出しされたんだ。自分は何をやってもダメダメだ…」と感じる人もいるでしょう。ではその自動思考が浮かんできた時に、具体的にどんな感情になりましたか。これが「感情」です。例えば、「イライラした」とか、「怒りを感じた」とか、「悲しく感じた」とか、「不安になった」とか、「怖いと感じた」とか、「上司に恨みそう」とか「罪悪感」などです。ある感情が生じるのは、必ず理由があります。ある出来事によって「自動思考」が生じ、そこから「感情」が生じるわけですからね。

普段から落ち込みやすい方やネガティヴ思考でしんどいと感じられる方は、極論この「認知」すなわち「自動思考」が原因なのです。自動思考が生じることで感情が生まれます。例えば、上司からミスをしてきされた出来事があったとして、自動思考として「早くミスを修正して終わらせよう」と認知できれば、落ち込む感情にはなりにくいでしょう。しかしながら、自動思考として、「ミスしてしまった、なんて自分ダメな人間だ」と認知すれば、落ち込む感情にもなりやすいことは容易に想像できます。つまり、自分の認知の部分、捉え方次第で感情をある程度はコントロールできるということなんですね。

日常の出来事からストレスやネガティヴ思考になる原因を分析する

認知行動療法による心理療法(心理カウンセリング)では、まず具体的な出来事を「材料」としてお話していただきながらその出来事での「認知(自動思考)」と「感情」面を整理しています。そして、少しずつご自身の「思考のクセ」を理解していき、現実場面で、その思考のクセとどう付き合っていくか、一緒に考えていく、このようなプロセスをたどるツールが認知行動療法です。

例えば、「人前でプレゼンすることが過度に緊張する」Aさんがいるとしましょう。Aさんはなぜ過度に緊張するのでしょうか。Aさんの話をよくよく聞いていくと、実は人前に出るときの自動思考は「人からバカにされるんじゃないか」「失敗するんじゃないか」という思考でいっぱいだったそうです。当然感情としては、「恥ずかしい」「怖い」などネガティヴな感情に支配されていました。このように自分が実際に体験や経験した出来事なエピソードを思い出してその時どんな感情だったのか、など詳しく振り返っていく作業をしていくことが認知行動療法では重要になってくるのです。

   

認知行動療法は、心療内科・精神科の心理療法・心理カウンセリングや、様々なカウンセラーから支持されて、今、注目の心理療法であります。心理療法は、一般的に終了のゴールが見えにくいといわれることがあります。しかし、認知行動療法では、16~20回などと回数を設け、ほかの心理療法と比較すると比較的早く心理療法のゴールが見えやすく、クライアント様も安心して取り組んでいけると思います。そのため、Heart Life~こころの悩み相談所~の心理カウンセリング・心理療法ではこの認知行動療法の考え方を重視して取り組んでいます。

     

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