適応障害になりやすい人の特徴3選

こんにちは。

東京は昨日も雪予報。幸いにも雪は積もらずにホッとしております。

寒さも一番の佳境を迎えている時期。

春が待ち遠しい今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

  

さて本日は、

適応障害になりやすい人の特徴と題して

徒然に語っていきたいと思います。

  

【適応障害とは?】

「適応障害」ということばは

2021年に女優の深田恭子さんが発症したことを公表したこともあり

広く知られるようになりました。

ここではまず適応障害の定義から説明いたします。

   

適応障害とは、

あるストレスが原因になり、

気分の落ち込みや不眠、食欲不振、意欲減退などと言った

うつ病のような精神症状や

頭痛、めまい、肩こりなど身体症状、

急に怒りっぽくなるなど性格の急変など

様々な症状を示すこころの病気です。

適応障害とは、明確な「ストレス源」が原因と言われています。

よくある典型的な例は、

職場の上司がパワハラ気質で、

ちょっとした失敗も強く叱責されることが続き、身体症状や精神症状があらわれて

仕事に支障をきたすようになり、心療内科に受診したら適応障害と診断されるケース。

この場合は、明確なストレス源は「職場の上司」であるわけです。

   

このように適応障害の原因はストレスですから、

一番の治療は、そのストレスを取り除くことです。

今お話しした例で言えば、

職場の上司が原因だからそれを取り除くということ。

といっても上司自体を取り除くことはできませんから、

上司と顔を突き合わさないようにしたり、

部署を移動したり、場合によっては退職したりするということですね。

   

多くの場合は、ストレスを取り除くことで数ヶ月程度で回復していくと言われています。

しかし、人によっては、退職して新しい職場に行っても同じように適応障害になる人も一定数いるのです。

同じ環境でも適応障害になる人とならない人がいますよね。

同じストレスでみんながみんな、適応障害にならないのはなぜでしょうか。

それは、みんな考え方や感じ方が違うからです。

人によっては、強くストレスに感じることが、

ある人にとってはそんなにストレスに感じない、ということですね。

その環境で強くストレスを感じる、ということは、

自分自身の考え方や感じ方のクセが影響しているということです。

  

先程、適応障害は「ストレスが原因」とお伝えしましたが、

実はストレスは「きっかけ」に過ぎず

つまるところ、その人の考え方(捉え方)や感じ方の問題が現れたに過ぎないのです。

  

確かに、職場の上司がパワハラ気質だったら、嫌だし

その人に問題があると思いますが、その人を変えることはできるのでしょうか。できませんよね。

上司というストレスは、あなたの考え方や捉え方の問題が表出するただのきっかけに過ぎないということです。

つまり、適応障害になりやすい考え方や感じ方の人がいるということであり、

極論、適応障害になりやすい人がいるということなのですね。

適応障害になりやすい考え方や感じ方を持ったままだと、

どこに行ってもきっかけさえあれば、適応障害を引き起こすというわけです。

それって嫌ですよね。

であれば、適応障害を引き起こしやすい人の特徴をよく知り、

自分がどれくらい当てはまるかを知ることは今後の対応方法がわかるから非常に有益と言えます。

じゃあ適応障害を引き起こしやすい人の特徴というのはどういう人なのでしょうか。

今日は適応障害を引き起こしやすい人の特徴をお話していきます。

   

【適応障害を引き起こしやすい人の特徴】

まずひとつめの特徴は、

非常にまじめということ。

適応障害を引き起こしやすい人は、何事にも一生懸命で真面目です。

だからこそ、仕事で失敗したりするとちょっとしたミスでも自分を責めがち。

そして上司や人から言われたことばを真面目にそのまま真に受けてしまい、余計に落ち込むのです。

少し失敗する→自分を責める→人から怒られる→更に落ち込む→仕事でまた失敗する

という負の連鎖が引き起こされるのです。

   

ふたつめは、自分を責めやすいということ。

少しでも失敗したり、怒られたりすると

自責の念になりがちで

「自分が悪いんだ」と責めがちなのです。

これは無意識にやっていることだと思われるので一見、

自分では気づいていないことが多いのです。

しかし気分が落ち込んだりするのは、

実は自分で自分を責めてしまっている、「自分責め」をしているのですね。

  

そして最後の3つめは、

自分の感情に気づいていないということ。

ストレスを感じたときや苦しいときに、

自分がどう感じているか、どう思っているかということを自分自身、理解することは非常に大事になります。

適応障害になりやすい人は、自分の感情を押し殺す傾向にあり、

嫌だなぁと思っていてもそれを伝えられなかったりする。だから人に相談することも苦手なのですね。

自分の感情に気づいていないと知らず知らずのうちに、

ストレスが溜まりやすく、気づいたらメンタルダウンを引き起こしやすい。

適応障害などはじめ、こころの病気の予防の一番のポイントは、

まずは自分のストレスに気づくこと。つまりストレスを感じてるなぁ、と自分で感じることからはじまるのです。

  

【適応障害が増えたわけ】

適応障害と診断されることが増えた理由は何でしょうか。

様々な要因があると思いますが、

ひとつは心療内科受診をすることの敷居が下がったこともあるでしょう。それは専門家としては喜ばしいことです。

あとは、ストレス耐性というものが低くなっているというのもあると思います。

ある意味、日本は欧米化しつつあるのかなと勝手に思っていますが、

今までの日本人の国民性って、我慢することが美徳だったと思いますが、もはやその考え方って時代錯誤だし、時代遅れの化石。

そういう意味では、誰もが違ってみんな良い、という考え方が広がっているんだなと思う。

けれども、最低限の我慢って必要だと思うのですよね。

ついこの間、89歳で亡くなられた石原慎太郎さんは言っていました。

「人は我欲が強くなった」と。

人を思いやることや慈しみあうことって、

日本人という以前に人として大事なこと。

人として大事なことができなくなってきた、と石原さんは言っていたのかなと解釈しています。

先程例に挙げた適応障害になった話に出てきた

ストレス源の上司も、適応障害になった人も、

どれだけ相手を思いやれるか、

お互い思いやりの心があれば、違ったんじゃないかなと思ったりしました。

    

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