適応障害はただの「甘え」なのか?

こんにちは。

早いもので4月ももう下旬。もう少しでみんな大好きなGWですね。

そんな今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

  

さて本日は

適応障害についての小噺を少々。

   

【適応障害と診断される方、増えています】

適応障害ということばは、

皇后雅子さまや女優の深田恭子さんが公表されたことも影響してか

「うつ病」の次くらいに有名になっているワードだと個人的に思います。

こころの病気についての認知度が上がったことは、

こころの専門家としては喜ばしいことであり、

素直に喜んでいる一方で、

適応障害というワードだけが先行していて

適応障害の正しい知識が広まっているか?

と言うと、実はそうでもないのかなとも感じています。

   

適応障害と言うのは、

ストレスが原因で生じるこころの病気のことで、

うつ病のような症状や食欲不振、気持ちの落ち込みや、

性格の急変、頭痛やめまい等の身体症状など、様々な症状を呈すると言われています。

   

最近は、適応障害と診断されている方が増えていると言われています。

その背景は、

おそらく2年前から新型コロナが蔓延し、生活様式が大きく変化し、

少なからずストレスがかかっているというのが、背景にあると思います。

   

生活の変化は、大きなストレスになります。

人間が人生の中で感じるストレスはどのようなものなのか?

とランキング形式で調査した心理学の研究(ホームズとレイが研究)があります。

   

ランキング堂々の第1位は、「配偶者との死別」と言われています。これは誰もが納得ですよね。

大切な人との別れは、

人の人生の中の一番の強いストレスなのです。

この研究で面白いと思うのは、

一見、喜ばしいポジティヴな出来事でもストレスになっているということ。

例えば、

「結婚」「妊娠」「昇進」もストレス上位になっているのです。

結婚はストレスランキングで7位、

妊娠は12位だそうです。

学校を卒業したら、

就職、就職したら結婚、結婚したら妊娠、妊娠したら子育て、

子育てしたら、自分の老後について、というように人生は様々な段階があります。

その段階は、

それぞれ「新しい生活」というものに移行するわけで、

その時にストレスは強く感じるものなのですね。

適応障害の原因は、

特定のストレスと言われます。

つまり適応障害を引き起こすのは

明確なストレスだということ。

つまり、

生活の変化で生じる様々なイベントは、ストレスであり、それがきっかけで適応障害を起こす可能性もあるわけです。

   

メンタルに理解が乏しい人は、

「そんなの皆そういうものだ。気合で乗り切れるんだ」と

言うかもしれません。

確かに、

人によっては、そのストレスがストレスに感じない人もいます。

でも

理解してもらいたいのは、

人によってストレスを感じるか感じないかは差があるということ。

例えば、

お酒が好きな人であれば、お酒の席はとても楽しいものかもしれません。

でも、お酒が飲めなくて嫌いな人は、

お酒の席は大きなストレスになっていることもあるのです。

このように人の感じ方は人それぞれ

他の人はあまりストレスに感じないようなことでも、

ある人にとっては強いストレスになっている可能性だってあるのです。

   

大事なのは、そのストレスを感じたときに

どう対処するのか?ということ。

ストレスを感じたならば、

ストレス解消をするべきなのです。

それができないままだとストレスはたまりにたまり、

最終的に適応障害となってしまうのです。

だから適応障害というのは、

甘えでもなんでもなくて

ストレスをうまく対処できなくて生じているということ。

逆に言えば、

ストレスをちゃんと対処すれば

なんとかなるということでもあるわけです。

   

現代人は多忙であり、

ストレス解消をうまくできていない人が多かったりします。

知らず知らずのうちにストレスを抱えている人は少なくありません。

できるだけストレスを認識することから始めてみましょう。

ストレスを感じたら、

リラックスする時間をつくる、好きなことをする、

なんでも構いません。

ぜひ、ストレス対処にうまくなれるように過ごしていきましょうね。

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