うつ病の再発を防ぐ方法4選

今日はうつ病の再発を予防する方法について大きく4つ解説します。

【うつ病は再発率が高い】

うつ病は再発率が高いこころの病気でとても有名ですけれども、実に60%の確率で再発すると言われます。

そして再発すると次に再発する確率、つまり再再発ですね、更に高くなり70%場合によっては80%と言われることもあります。

だからこそうつ病と診断され治療を受けて、「治った!」と思っても再発しないようにすることが一番大事なんですね。

実際、うつ病は再発予防が一番重要だと言われたりします。

正直言えば、再発予防は知ってるか知らないかの問題ですから知っているだけで再発を防げるわけですね。逆に知らないと損なわけです。では一体、再発予防には何が重要なのか。今日は詳しく解説していきたいと思います。

   

【再発予防①60%の力で過ごす】

再発予防その1ですが、60%の力で過ごすことです。

うつ病になる原因って、様々要因ありますけれども、一番は本人が頑張り過ぎてしまうから生じるんですね。つまりいつでも100%の力で取り組もうとすることが原因だったりします。

社会的に見れば、とても良い姿勢なんですけれども、例えば、上司から無理難題な資料作成や業務を任されても、うつ病になりやすい方は真面目なので「やらなきゃ!」と頑張ってしまう。でも明らかにキャパオーバーですからできない現実を知ると焦ってしまい、更に頑張らなきゃとなる。この緊張状態が続くことによって心の糸が切れてしまい、発症することがけっこう多かったりします。これって結局、全力でやりすぎているから生じるんだと思うんですね。だから60%くらいの力で過ごすってことが大事なんですね。

うつ病になりにくい人は極論、これが上手というか、上手に手を抜くところは抜いて、手を抜けないところは全力でやる、みたいな。うつ病になりやすい人は、そういう意味ではすべてにおいて真面目にやろうとするので疲れちゃうわけです。

僕は個人的にギターが好きでよく弾くんですけれどもプロのミュージシャンって、自分の実力の半分も出してないとかそんな風に言われたりするんですよね。フツーに弾いてるだけでプロだからめちゃめちゃうまいけど、本気出したらもっとうまいみたいな。だから何が言いたいかと言いますと、自分の力の半分くらいで過ごすことが大事だと。極論、できるだけ省エネで過ごすことが大事だということですね。

【再発予防②自分の心の声を聴く】

再発予防その②ですが、自分の心の声を聴くことです。これはどういうことかと言いますと自分の感情に耳を傾けるということなんですけれどうつ病になりやすい方は自分の感情に耳を傾けることが苦手だったりします。自分の感情にフタをしている人もいるんですよね。それよりもまず、人に合わせなきゃ、社会に合わせなきゃ、そういう気持ちが強いので自分の感情は二の次になっている方が多いんですね。確かに、人に合わせたり、社会に合わせたりすることってとても大事なことだとは思うんですけれども、仮に自分の感情として、「つらい」「助けてほしい」「悲しい」とかそのような感情だったとしたならば、どうでしょうか。その感情を無視して無理して頑張り続けて、頑張り続けられる人も中にはいるかもしれませんが、無理しているわけですから、だいたいは続かないですよね。

だからこそ、自分が今何を感じていて、どう考えているのかいつでも自分の心に敏感になることが大事です。

じゃあどうやってやればいいのかと言う事なんですけれど、ことばにすると良いです。例えば、「あぁ今日は疲れたなぁ」とか「なんかモヤモヤするなぁ」とかそんなレベルで最初はいいのでことばにしてみてください。ひとりで過ごしているときに独り言のようにしゃべっていいと思います。

もしくは自分のノートなどに日記のように書き出してもいいかもしれません。自分の心の声を聴くにはとにかく自分の感情をアウトプットしないことには気づきにくいので自分なりにアウトプットしてみてください。

   

【再発予防③人に愚痴ることを忘れない】

再発予防その③ですが、人に愚痴ることを忘れないことです。これは当たり前なように見えて、実はかなり重要だったりします。

嫌なことがあったり、良いことがあったら人に言いたくありませんか?その時が愚痴るタイミングなわけです。うつ病になりやすい人は人に愚痴るのが苦手な傾向にあります。

「こんなくだらない話をしていいのか?」「こんなしょーもない話なんてできない」など相手に気を遣いすぎてしまい、結果的に話せないことがあるんですよね。

人に話すというのは、自分の心のモヤモヤを手放すことだったりしますから話した方が良いんです。

結局、うつ病になりやすい人は自分の感情をため込んで、最終的に発症と言う形で爆発してしまうんですよね。誰か話しやすそうな人が周りに居れば、話してみましょう。逆にうつ病になりにくい人は周りにすぐ愚痴ってたりするわけです。なんかモヤモヤしたらすぐに愚痴る、そんな感覚になれればうつ病の再発からも遠のくのではないかと思います。

  

【再発予防④通院を続ける&カウンセリングを受ける】

再発予防最後ですが、通院を続けることと、カウンセリングを受けることですね。誰でもそうだと思うんですけれど、「治った!」と思えば病院なんて行こうなんて思いませんよね。病院が大好きみたいな人って殆どいないと思います。ちなみに僕も大嫌いです。だから治ったから病院に行かなくていいかと思いがちなんですがうつ病というこころの病気の性質上、治ったと思っても通院はしばらくは続けた方が良いと思います。わかりやすい例でいえば、ガンなど大きな病気になって手術しても、経過観察しますよね。それと同じでうつ病も実は経過観察をする必要があります。じゃあどれくらい経過観察で通えばいいのかという話なんですけれども、少なくとも3か月、できれば半年~1年程度は様子を見た方が安心かと思います。実際、うつ病と診断されて、休職して回復して復職してもう大丈夫、となって通院を止めたはいいものの再び通院を開始するケースってのはよくあるケースだったりします。調子が良くなれば服薬も減薬またはなくなると思いますが、それでも経過観察をした方が安心かと思います。

先程もお話したようにうつ病になりやすい人は、自分の感情をフタしている人が多いので自分が調子悪いかどうかとか、気づくのが苦手な人が多いです。でも主治医がみればある程度はわかるわけですから、そういう意味では再発初期の症状も見逃しにくくなると思います。

あとはカウンセリングを受けることも大事かなと。先程もお話したようにうつ病になりやすい人は、周りに愚痴ったりすることが苦手だとお話しました。であればカウンセリングを受けて話をしてもらうことがいいのかなと思います。実際そのように利用されている方も多いです。ある方は人に自分の話をするのが躊躇われるけれど仕事としてお話を聞いてくれる人なら話しやすいと感じる人もいるんですね。

更にこれは、もっと自分の気持ちを抑圧しすぎている人にありがちなんですけれど、そういう方だとカウンセリングに来ていても愚痴れないというか、自分の気持ちを話しにくいという方は少なくありません。何十回と通われてようやくホンネが話せたという方もいたりします。とにかく何が言いたいかと言いますと、自分の気持ちをアウトプットする場として、周りに話すのがちょっと難しいと思われれば、カウンセリングだと話しやすい場合もありますよ、ということですね。

 

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この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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