うつ病と診断されたのに実は【発達障害】だった

こんにちは。

8月ももうすぐ終わり。夏も終わりに近づいていますね。

ことしの夏は暑い日が多かったので長かった感じがしますね。

そんな今日この頃ですが

皆様、如何お過ごしでしょうか。

  

さて本日は

発達障害が隠されたうつ病の話を徒然に話をしていこうと思います。

   

【うつ病の裏に隠された心の病気】

うつ病と診断されて治療を開始したものの

半年経っても、1年経っても改善しないということは

少なくありません。

実際、

僕は心療内科で仕事をしていたことがあるので

そのようなクライアントさんを見る機会は結構ありました。

  

で、よくよく診察で話をきいてみたり、

カウンセリングで話をきいてみたり、すると

実は発達障害の特性を抱えていた、ということは

良くある話なんですね。

うつ病って、

実はその背景にはいろいろな心の問題があると言われています。

症状だけにフォーカスすると

気持ちの落ち込み、とか倦怠感とかがみられると

主治医は「典型的なうつ症状だ!」と思い、

とりあえずうつ病と診断をつけることはよくあります。

   

そう聞くと皆さんは

「えっ、そんな適当なの!?」と思うかもしれません。

精神科医は基本的には

診断基準っていうものを使って、それに照らし合わせて診断しています。

診断基準っていうのは

世界的に使われているもので

DSM-5やICD-10が使われていて

「うつ病は、この症状とこの症状とこれくらいの期間続いているのであれば、うつ病と診断した方がいい」

みたいなことが書かれているんですね。

だから最初に患者さんがきて、

医師が診察をすることを「初診」と言いますが、

初診で患者さんから状態を聞いて判断します。

初診の場合は30分程度ですかね。短い時間で判断しないといけない。

よくクライアントさんでも

「心療内科行ってみたけれど、なんか流れ作業だった」とか

「通院するたびに診察時間が短くなる」とかあまりいいイメージを抱かないようですが

初診で30分とっていますが、30分でできることって限られているんですよね。

僕は精神科医ではないのであまりつっこんだことはいえませんが、

30分で症状を聞き出して、見立てを立てるってすごく難しいんですよね。

まぁなので、初診に関してはだいたい診断基準であてはめて判断するから、

うつ病と診断されることは多いのは事実だと思います。

  

で何度か通院してみて色々なエピソードや薬物療法や心理療法をやってみて

だんだんとその人の人となりがわかってくると、

実はうつ病になった背景の心の問題が隠されていることが多くて、

その一つが発達障害だったりします。

   

【発達障害とは?】

大人の発達障害とは、最近よく聞くワードですよね。

発達障害とは、

大きく2つに分類されます。

自閉症スペクトラム、ASDと言ったりしますが、

それとADHDですね。

自閉症スペクトラムの症状というのは

3つあって

コミュニケーションの問題

興味関心の偏りやこだわりの強さ

イマジネーションの苦手さ

大きくこの3本柱です。

  

ASD傾向の人は、人とのコミュニケーションが苦手なので、

より良い関係を築けない傾向があり、こだわりが強いです。

わかりやすい例で言えば、家のリモコンは絶対ここじゃないといけない、とか

月曜日は毎回カレーを食べるとかね。

イマジネーションの苦手さというのは、イメージすることが苦手ということなんですが、

これも主に対人関係で問題が出てきます。

相手がどう思うかとか、どう感じるかとかイメージすることが苦手なので平気で空気読めない発言しちゃうとかね。

ただ本人には悪気はないのです。

社会人だと、空気が読めない、コミュニケーションがとりづらいとか、で

だんだんと孤立してしまい、うつのような症状が出てきてしまうこともあります。

  

ADHDに関しては、注意集中の苦手さや不注意さ、衝動・多動性で特徴づけられます。

ミスが多かったり、突発的な行動で周りを巻き込んだりして

これも社会人になると支障をきたしてしまいます。

ASDもADHDどちらにも共通するのは

「うまくいかない」という不全感です。

   

だからだんだんと自分に自信を失い、

うつのような症状を呈することがあるのです。

この状態でだいたいは心療内科に行くことが多いので、うつと診断されることも多いわけです。

   

【ちゃんと診断されるためには?】

隠されたこころの問題を把握するにはどうすればいいのでしょうか。

まずは

通院を続けてください。

初診だけだと限界がありますから

ある程度通院しながら様子を見ましょう。

あとは発達障害に関する検査があったりします。

心療内科によりますが、

検査をやっているところもありますから

検査を希望するのもいいと思います。

 

   

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この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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