東京都の心理カウンセリングルーム/自己肯定感専門カウンセラー在籍/HSP・愛着障害専門カウンセラー複数在籍/
公認心理師・臨床心理士による心理カウンセリング/メンタルクリニック提携/発達障害診断補助検査

東京の臨床心理士・公認心理師による心理カウンセリング

【WAIS検査内容】知能検査の全貌を徹底解説! 

WAIS検査は、成人の認知機能を四つの指標から総合的に評価する代表的な知能検査であり、自分の強みや課題を客観的に理解するための重要な手がかりとなります。

本記事では、各指標の特徴や検査当日の流れ、結果の読み取り方に加え、受検場所や費用の目安など、初めての方が知りたい情報を体系的にまとめました。

検査に不安を抱く方でも読み進めやすいよう、実用的で分かりやすい解説を心がけています。WAIS検査について基礎から理解したい方に向けた総合ガイドです。

——

WAIS検査の基本情報

WAIS検査は、知能の全体像を多面的に評価するために開発された代表的な検査です。

知能指数の数字だけでなく、得意な力とつまずきやすい部分を分けて把握できる点が特徴です。

さらに、学習や仕事で生じやすい困難の要因を客観的に整理できるため、個人の特性をより深く理解するための有益な材料となります。

ここでは、WAISがどのような検査なのか、また知能検査を受ける意味について順番に解説します。

WAISとはどんな検査?

WAISとは、16歳以上の成人を対象に、知能のバランスを詳しく見るための個別式知能検査です。

単に「頭の良さ」を点数化するのではなく、言葉で考える力、目で見て判断する力、記憶や作業の速さなどを別々に測定します。

専門の資格を持つ心理士と一対一で行われるため、ペースを合わせてもらいながら受検できるのも特徴です。

また、対話形式の課題を通して、普段の思考の進め方や反応の傾向を観察することも可能です。

こうして得られたプロフィールを手がかりに、診断や支援の方針決定、今後の自己理解に役立てていきます。

知能検査の目的と意義

知能検査の目的は、成績や仕事の結果だけでは見えにくい「考え方のくせ」や「情報処理のスタイル」を明らかにすることです。

うまくいかない場面が多いと、「自分の努力不足かもしれない」と自分を責めてしまいがちですが、実は得意・不得意の傾向が影響していることも少なくありません。

さらに、検査結果から自分に合った学習・仕事環境を見つけるヒントが得られるため、今後の行動や選択をより適切に判断できるようになります。

WAISの結果から、どんな条件なら力を発揮しやすいのか、どこに支援や工夫が必要かが具体的に分かります。

WAIS-IVの詳細な検査内容

WAIS-IVは、知能を四つの主要な指標に分けて詳しく把握できる、現在広く用いられている版のWAISです。

全体のIQだけでなく、「どの力が高く、どこでつまずきやすいのか」という認知のプロフィールを丁寧に示してくれます。

また、日常生活で見られる行動や学習・仕事のパフォーマンスと関連づけて理解しやすい構造になっている点も大きな利点です。

ここからは、言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度という四つの指標について、具体的な内容を解説します。

言語理解指標(VCI)とは

言語理解指標(VCI)は、「言葉をどれくらい理解し、筋道立てて説明できるか」を示す指標です。

言葉の意味を説明したり、似ている点を答えたりといった課題を通して、語彙力や抽象的に考える力、経験から得た知識の活用力などを測定します。

これらは学業や日常会話だけでなく、複雑な情報を整理して伝える場面でも重要な力です。

VCIの数値が高いと、会話や文章の理解、説明やプレゼンテーションなどで力を発揮しやすいと考えられます。

一方で数値が低めの場合は、指示の受け取り方や情報の伝え方を工夫することが大切になります。

知覚推理指標(PRI)とは

知覚推理指標(PRI)は、「目で見た情報を手がかりに考え、パターンを見抜いて答えにたどり着く力」を表す指標です。

積み木で見本と同じ形を作ったり、図形パズルを完成させたりする課題を通して、空間認知や論理的な推理力、柔軟な問題解決力などを評価します。

これらは実際の生活でも、状況判断や物事の構造を理解する際に強く関わってきます。

PRIが高い人は、図や表、地図などの視覚情報を扱う場面で力を発揮しやすい傾向があります。

数値が低めの場合も、手順を細かく分けるなどの工夫により、日常生活での負担を減らすことができます。

ワーキングメモリー指標(WMI)とは

ワーキングメモリー指標(WMI)は、「一時的に情報を頭にとどめ、必要に応じて並べ替えたり計算したりする力」を示す指標です。

数字の列を聞いてそのまま言い返したり、逆の順番で答えたりする課題を通して、注意力や情報を同時に処理する力が測られます。

仕事や学習だけでなく、日常のちょっとした判断や段取りを組む場面でも欠かせない能力です。

WMIの値が高いと、口頭での指示を覚えながら作業を進めることや、複数のことを並行してこなす場面で有利になりやすいといえます。

低めの場合は、メモを活用するなど環境調整が重要な支援となります。

処理速度指標(PSI)とは

処理速度指標(PSI)は、「どれくらい素早く、正確に視覚情報を処理できるか」を表す指標です。

限られた時間の中で記号を書き写したり、たくさんのマークの中から特定の記号だけを探したりする課題を通して、作業スピードと正確さのバランスを評価します。

これらは日常の細かな作業や、効率的にタスクを進めるための基盤となる力です。

PSIが高いと、事務作業や書類整理、テストなど時間制限のある場面で効率よく動きやすい傾向があります。

数値が低めの場合も、時間配分や優先順位を工夫することで、負担を軽減できます。

WAIS検査の実施方法と結果の解釈

WAIS検査の流れや所要時間、そして結果の読み取り方を知っておくことは、検査に安心して臨むためにとても大切です。

この検査は知能指数だけを見るものではなく、個々の認知機能の特徴を丁寧に把握する点に大きな意義があります。

さらに、検査後のフィードバックでは、自分の行動や感じやすい負荷の理由を理解しやすくなるため、日常生活の改善にもつなげやすくなります。

ここでは、検査当日の進み方や結果から得られる情報、それらをどのように生活へ活かせるのかについて解説します。

検査の流れと所要時間

WAIS検査は、受検前に簡単な説明を受けるところから始まり、専門の心理士と1対1で行われます。

課題は言語・図形・記憶・スピードなど多岐にわたり、約1時間半〜2時間ほどかけて進められます。

検査では途中で受検者の様子を見ながら調整が行われるため、過度な緊張を感じずに取り組めるよう配慮されています。

途中で休憩を挟めるため、集中力が心配な方でも無理のないペースで臨める点が特徴です。

検査後には結果の概要説明があり、どの能力が得意でどこに課題があるのかを知ることができます。

このように、WAIS検査は丁寧な個別対応で、全体の流れも把握しやすい検査となっています。

結果からわかることとその活用

WAISの結果では、知能の全体像だけでなく、言語・記憶・処理速度など能力ごとのバランスが詳しく示されます。

数値を見ると不安に感じる方もいますが、結果はあくまで「自分の力をどのように活かせるか」を考えるための材料です。

さらに、弱みがある領域が分かれば、それを補う戦略や支援を検討しやすくなり、自己理解が深まります。

得意分野は強みとして伸ばしやすく、苦手な部分は工夫やサポートを検討するきっかけになります。

また、支援が必要な場面を把握したり、学習方法や仕事の進め方の改善にも役立ちます。

専門家と一緒に結果を読み解くことで、自分らしい成長の方向性を見つけやすくなるでしょう。

WAISの結果を日常生活や仕事にどう活かすか

WAIS検査の結果は、自分の認知特性を深く理解するための重要な手がかりとなります。

これにより、学習方法や仕事の進め方、日常生活の中での工夫など、さまざまな場面で自分の強みを活かした改善が可能になります。

また、自分の反応や行動の背景を客観的に捉えられるため、ストレスの原因を理解しやすくなり、より適切な対策をとることができます。

自分の得意分野や課題を把握することで、効率よく成長できる道が見えてきます。

ここでは、WAISの結果をどのように日常生活や仕事に役立てるかについて解説します。

学習方法を得意分野に合わせて工夫する

WAIS検査の結果から、自分の得意な分野を学習方法に活かすことができます。

例えば、言語理解が得意な場合、文章の読み込みや記述に向いた学習法を取り入れると効果的です。

また、知覚推理が得意なら、図解やフローチャートを使った視覚的な学習方法を取り入れると理解が深まります。

さらに、自分の弱点を補うために別の方法を組み合わせることで、無理なく理解を広げることもできます。

自分の強みを意識した学習スタイルを見つけることで、より効率的に学べるようになります。

仕事での適性を活かす

WAISの結果をもとに、仕事の適性を把握することができます。

ワーキングメモリーが得意な場合は、複数のタスクを同時にこなす仕事に向いています。

一方で処理速度が高ければ、事務作業やデータ入力などのスピードを重視する業務で力を発揮できるでしょう。

また、苦手な領域がある場合は、それを補う環境調整や役割分担を行うことで負担を減らすことができます。

自分の強みを活かす職務に就くことで、仕事の効率が高まり、ストレスも軽減できます。

生活の中で自分に合った工夫をする

生活面でも、WAISの結果を活かす工夫ができます。

例えば、ワーキングメモリーや処理速度が低い場合、メモを取る、タスクを細分化する、作業を小さな区切りで進めるなど、実行しやすい方法を取り入れることが大切です。

また、環境を整理したり、集中しやすい時間帯に作業を行うといった習慣づくりも効果があります。

自分に合った環境や工夫をすることで、日常の負担を減らし、より快適な生活を送ることができます。

自己理解を深め、適切なサポートを受ける

WAISの結果を基に自分の強みや課題を理解した上で、必要なサポートを受けることが重要です。

学習障害や発達障害が疑われる場合は、専門家と相談して、学習や仕事に役立つ支援を受けることができます。

自分の特性に合った支援方法を選ぶことで、過度な負担を抱えずに成長を続けることが可能になります。

また、専門家との協力により、自己理解を深め、より良い成長を実現するための方向性が見えてきます。

対人関係の改善に役立てる

WAIS検査の結果を活かして、対人関係をより良くするためのアプローチも可能です。

例えば、言語理解が高い場合、論理的にコミュニケーションを取ることが得意ですが、感情的なやり取りには苦手意識があるかもしれません。

また、処理速度が低い場合は会話のテンポについていけず誤解が生まれやすいこともあります。

自分の強みと弱みを理解し、非言語的な部分にも注意を払いながら相手とのコミュニケーションを取ることで、円滑な人間関係を築くことができます。

WAIS検査の受検場所と費用について

WAIS検査を受ける際には、「どこで実施されているのか」「費用はどれくらいかかるのか」といった点が気になる方が多いでしょう。

検査の質を左右するため、信頼できる医療機関や専門機関を選ぶことが重要です。

ここでは、受検可能な場所の種類や費用の目安、さらに保険適用の条件について、次の見出しで詳しく解説します。

どこで受けられるのか?

WAIS検査は主に精神科・心療内科・総合病院の神経科などで実施されており、発達障害や知的障害の診断時に用いられることが多い検査です。

受検場所がわからない場合は、かかりつけ医や地域の保健センターに相談するのが確実です。

臨床心理士が在籍するクリニックや大学の相談室で行われるケースもありますが、すべての施設で実施しているわけではありません。

そのため、事前に電話や公式サイトでWAIS検査の有無を確認しておくことが重要です。

基本的には医療機関や専門相談機関で受検できることを覚えておくと安心です。

検査の費用と保険適用の有無

WAIS検査の費用は、実施施設や目的によって異なりますが、おおよそ1〜3万円程度が一般的です。

料金には検査だけでなく、結果説明や報告書作成が含まれる場合もあるため、事前の確認が欠かせません。

通常は自費診療となり保険適用外ですが、医師が診断の一環として必要と判断した場合には保険が使えることもあります。

費用を抑えたい場合は、診断目的で医療機関を受診する方法を検討するのがおすすめです。

不明点は事前に問い合わせておくことで、安心して検査に臨むことができるでしょう。

まとめ:WAIS検査内容を理解し正しく活用しよう

WAIS検査は、言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度という四つの主要指標を通じて認知特性を多角的に理解できる、信頼性の高い知能検査です。

検査の流れや所要時間、結果から得られる情報を事前に把握しておくことで、安心して当日に臨むことができ、結果をより前向きに活用しやすくなります。

また、受検可能な医療機関の種類や費用、保険適用の条件を知っておくことで、準備の負担も軽減されます。

WAIS検査を正しく理解し、自分の特性を生活や仕事、学習に活かしていくことが、自分らしい選択と成長につながるでしょう。

さらに、検査後に専門家と相談することで、より具体的な支援策や工夫を見つけるきっかけにもなります。

この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
公式Twitter
公式Instagram

ACCESS

アクセス

渋谷カウンセリングルーム

〒150-0044 東京都渋谷区円山町15-14エル・アルカサル渋谷1F
  • 京王井の頭線 渋谷駅西口より徒歩8分
  • 京王井の頭線 神泉駅北口より徒歩1分
  • JR線 渋谷駅ハチ公前出口より徒歩約10分

[開室時間]

月・水・木・金・日/祝 10:00~22:00

火 11:00~20:00

土 9:00~22:00

新宿カウンセリングルーム

〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-16-1コンシェルジュ石原602号室
  • JR線 新宿駅より徒歩5分
  • 都営大江戸線 新宿西口駅より徒歩3分

[開室時間]

月・火 12:00~22:00

水 10:00~13:00

木・土・日/祝 9:00~22:00

金 10:00~22:00

町田カウンセリングルーム

〒194-002 東京都町田市中町1丁目22番7号ANビル2階
対面カウンセリング予約 当日予約可/初回30%OFF 店舗一覧 店舗一覧 心理職の方
はこちら