HSP

HSPとは?

HSPとはHighly Sensitive Personの略で、敏感さや繊細さを持つ人のことです。

これは、生まれつき持っている気質と言われており、敏感さによって生きづらさを感じていることが特徴です。約5人に1人がHSPの気質を持っていると言われています。ただし、あくまでも「気質」ですので、疾患や障害ではなく、医師から診断されるものではありません。

それでも、診断がつかないからと、自分が耐えればいいというものでもありません。持っている気質との付き合い方、捉え方について考えることによって少しずつ生きやすくなる可能性があります。

こんな症状ありませんか?(チェックリスト)

あなたはこの中に当てはまることはありませんか。

・環境の微妙な変化によく気付くほうだ

・痛みに敏感

・大きな音や強い光が苦手

・小さな音や匂いも気になってしまう

・びっくりしやすい

・人混みが苦手

・他人の気分に左右され、疲れてしまう

・相手のちょっとした表情の変化などから、相手の機嫌や相手が思っていることを感じてしまう

・一度にたくさんのことを任されると、混乱してしまう

・新しいことを始めるのが苦手

・豊かな想像力を持っていて、空想にふける

・意見を求められたときに、なかなか思うように伝えられない

・忙しい日々が続くと、刺激から逃れられる場所にこもりたくなる

・近くに不機嫌な人がいると、気になってしまう

・行動する前に考えすぎてしまう

・近くで怒られている人がいると、自分も怒られているような気分になる

・美術や音楽に強く心を動かされる

・生活に変化があると混乱し、慣れるまでに時間を要する

・仕事をするときに競争させられたり、観察されていたりすると、緊張してしまっていつもの実力が発揮できない

これらの中でいくつか当てはまるものはありませんか?

それぞれどのような気質を持っているかは異なりますので、全部に当てはまる必要はありません。また、当てはまるものが1つや2つだけの場合でも、生活への影響が大きいこともあります。

HSPの症状

HSPそのものに症状はありません。しかしながら、HSPの気質を起因とする症状が出ることはあります。はじめは些細な症状だったとしても、積み重なって体調不良となる場合もありますので、注意が必要です。

もしも、体調不良や日常生活への著しい影響が出ている場合、それが継続している場合には、他の疾患の可能性もありますので医療機関の受診をお勧めいたします。

身体の症状

HSPの気質が起因で身体に現れる症状としては、以下のようなものがあります。

・匂いに反応して具合が悪くなる

・カフェインや添加物に敏感に反応する

・大きな音や強い光が苦手で、敏感

・感情移入しやすく、感動して涙が出る

・家族や友人などと外で楽しい時間を過ごしたのに、そのあとにどっと疲れが出て動けなくなってしまう

これらのように、些細なことに対しても敏感に反応し、調子が崩れてしまうことがあります。

心の症状

HSPの気質が起因で心に現れる症状としては、以下のようなものがあります。

・些細なことでも驚いたり、傷ついたりする

・他人の些細な言葉や表情、行動で傷つき、それが忘れられない

・周囲で怒られている人がいると、まるで自分も怒られているように感じてしまう

・小さいことでも気になってしまう

・映画やドラマなどの暴力的なシーンが苦手

・イレギュラーな場面に出くわすと、とても不安になる

・冷蔵庫のモーター音や時計の針の音など、些細な音でも気になってしまい、寝られない

・大きな音が苦手

これらのように、些細なことでも「気になってしまう」「傷ついてしまう」ことがあります。

HSPの要因

最初にも書いた通り、HSPというのは生まれ持った気質です。そのため、何かがきっかけで発症するようなものではありません。生まれ持ってずっとその気質と一緒に生きてきている分、生きづらいことが当たり前だと思っている、ということもあります。

HSPの治療について

HSPは疾患ではなく気質なので、医療的な治療法というものはありません。ただ、これによって身体的な症状、精神的な症状などが現れている場合には、それに大した治療が必要になることもあります。

そうでない場合にも、カウンセリングで不安な気持ちを話したり、その不安が起きたらどのように対処するかどうかを一緒に考えたりすることができます。

残念ながら、今感じられている生きづらさを完全に消し去るということは難しいです。自分の気質について理解し、一緒に生きていく方法を考えていくことが大切です。また、物事の受け取り方や、受け取った後の行動を変えることはできます。繊細に感じ取っているものはなにか、どういう場面で感じるかなどを整理して、少しでも生きやすくするにはどうすればよいか、どう動くかについて考えることも大切です。

カウンセリングでの治療効果

カウンセリングでは、ご自身の不安な気持ちや生きづらさを感じている場面について伺いながら、少しでも生きやすくなるお手伝いをさせていただきます。考え方の転換や刺激を減らす方法、対処法などを一緒に考えることができます。

また、持っている気質は短所だけではなく、長所となりうることもたくさんあります。あなたが持っている長所を見つけるお手伝いを、カウンセリングですることが可能です。

不安なことをお話いただいたり、考え方の整理をする場としても、カウンセリングが有効な場合があります。

また、周囲の方から受ける刺激の影響が大きい場合、周囲の方へ伝えることも時には大切です。

とはいえ、HSPの方は「これを言ったら相手がどう思うか、傷つけていないか」など、話すことで起きる影響について考える方が多いです。そこで、周囲の方のどういうところで辛いと感じるのか、それをどのように伝えるか、そういったことを一緒に考えることも可能です。

まずは、今感じている「生きづらい」という感覚や、不安な気持ちについて、カウンセリングでお話しください。

なかなか「カウンセリングに行く」という一歩を踏み出すことに対して不安に思うこともあるかと思いますが、そういったお気持ちも含めてぜひ、お話してみてください。

認知行動療法とは?

認知行動療法とは、物事の考え方(認知)を見直し、行動を変えていくアプローチを行う心理療法です。生きづらさを感じている考え方、捉え方を見直し、それによって起こっている行動を変えていきます。

当てはまる方は相談してください

・なんだか生きづらい

・生きづらさはあるけれど、共感してもらえない

・些細なことで落ち込んでしまう

・「繊細すぎる」と言われたことがある

・小さい頃は「内気だ」「繊細だ」と言われていた

・新しいことを始めるのはあまり得意ではない

・些細なことが気になってしまう

・なにかと敏感に感じ取って疲れてしまう

・「よく気付くね」と言われることが多い

・相手のことを気遣いすぎて、他者と一緒にいると疲れてしまう

・一日が終わると、どっと疲れてしまう

・新生活で心がざわざわしたり、どっと疲れていたりする日が続いている

上記項目に1つでも当てはまり、HSPかもしれないとお悩みを一人で抱え込んでしまっている方や、少しでも気持ちを楽にしたい方は一度カウンセリングを通してご自身の特性と向き合い、ご自身とどう付き合っていくか考えていきませんか。Heart Life~こころの悩み相談所~ではあなたの生きづらさに寄り添い、どうすれば生きやすくなれるか一緒に考えていきます。Heart Life~こころの悩み相談所~でカウンセリングをご希望の方はこちら

よくある質問

HSPは病気ですか?

HSPは「気質」であり、疾患、病気ではありません。しかし、この気質によって生きづらさを感じているHSPの方は少なくないです。また、HSPの気質である「繊細さ、敏感さ」によって、日常生活であらゆることを気にし、感じてしまうことから、うつ病や胃腸炎などを発症することもあります。

HSP傾向の人はなぜ生きづらいんですか?

HSPの傾向として人間関係において「相手の感情を察しやすい」「その場の雰囲気を感じる」という形で現れます。それは相手の気持ちを考えて細やかに配慮する、深く共感しながら話を聞くなど良い面がある一方、感じ過ぎるがゆえに気を遣いすぎる、自分の意見を言えなくなってしまったり、何よりも心理的なエネルギーを消耗しやすく疲れやすく、結果的に生きづらさにつながるのです。

HSPの人の代表的な特徴は何ですか?

HSPの傾向として、主に対人関係で非常に疲れやすい傾向があります。代表的なものとして「職場で機嫌の悪い人がいると気になってしまう」「人と長時間いると疲れる」「小さなミスに気づきやすく時間がかかってしまう」などが挙げられます。

HSPはどのくらいの割合でいるの?

エイレンアーロン博士が行った調査により、HSP(生まれつき繊細な人)は、5人に1人の割合で存在することがわかっています。HSPは性格や環境のものではなく、生まれ持った気質であり、生まれつき背の高い人や生まれつき歌が上手い人のように生まれつきの特性なのです。

HSPのお悩みが相談できる専門カウンセラー

渋谷店・新宿店担当

大西 孝明(Ōnishi Takaaki)

《HSP・発達障害・家族療法専門カウンセラー》

【専門】 HSP・発達障害・認知行動療法・家族療法(夫婦・カップルカウンセリング)

【資格】 精神保健福祉士・公認心理師

【担当曜日】 月曜日・金曜日

【略歴】

カウンセリングセッション数は延べ1750セッション以上を担当。

・東京都立大学大学院理学研究科修了。理学博士。駒澤大学非常勤講師、北里大学非常勤講師。現在、私設心理相談室において、心理士ならびに精神ソーシャルワーカーとして心理相談およびひきこもりの方々の自立支援を担当。併行して放課後等デイサービスにおいて、支援員として発達障害等をお持ちの児童の療育に従事するなど幅広く心理臨床活動を行っている。

専門は、HSPの生きにくさ・大人の発達障害・認知行動療法的アプローチ、家族療法(夫婦・カップルカウンセリング)。

新宿店担当

箱田 真理子(Hakoda Mariko)

《生きづらさ専門カウンセラー》

【専門】 対人関係(HSP)、子育ての悩み

【資格】 臨床心理士・公認心理師

【担当曜日】 金曜日

略歴】

一般企業就労後、駒沢女子大学大学院人文科学研究科臨床心理学専攻修了。都内心療内科クリニック勤務を経て、現在は川崎市発達相談支援センター、多摩中央病院、東京未来大学学生相談室カウンセラーなど非常勤心理士として勤務しつつ現職。専門はHSPや対人関係の悩みや子育ての悩み、認知行動療法、マインドフルネス。

まずはお気軽にご相談ください

慢性的に「生きづらさ」を感じられている方は一度お気軽にご相談ください。Heart Life~こころの悩み相談所~は、HSPのお悩みに専門に対応してるカウンセラーが在籍しております。また当ルームでは気軽に相談できるようにオンラインでのカウンセリングやwebで完結する予約システムを導入しております。ご予約ご希望の方はこちらよりお申し込みください。

引用・参考文献

この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
公式Twitter
公式Instagram

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