自己肯定感が低い人は「アダルトチルドレン」かも

こんにちは。

クリスマスが終われば、2021年も残すところ、あとわずか。

今年最後の月曜日。

東京の朝はかなり冷え込みましたね。皆様、如何お過ごしでしょうか。

  

さて、本日は自己肯定感が低い人はアダルトチルドレンの可能性がある、ということについて

お話したいと思います。

   

【アダルトチルドレンとは?】

ではそもそもアダルトチルドレンとは何か、というところからお話しなければなりません。

アダルトチルドレンとは、

もともと、アメリカでアルコール依存症の治療との関わりの中で生まれた言葉で、

親がアルコール依存症の家庭で育った成人のことだったのですが、

アダルトチルドレンとは、様々な問題を抱えた家族、

例えば、両親の不和、虐待、経済的な困窮、片親など(これを機能不全家族といいます)の下で育ったことで、

子供の頃から大人の役割を引き受け続けながら大きくなった大人のことを指します。

言い換えれば、

小さいころ、親から愛情を貰えず、満たされない子どもの心を持ったまま大人になった人のことです。

ちなみに

アダルトチルドレンという用語は、診断名や病名ではありません。

   

【アダルトチルドレンの原因とは】

アダルトチルドレンの原因としては、小さい頃の親からの愛情不足です。

小さい子どもは、「子どもらしく」振る舞うことが当然ですよね。

何か失敗したら、親から怒られる、これは当然ですが、

でも最後に必ず親からのフォロー、つまり愛情を感じるはずなのです。

    

ところが、アダルトチルドレンの方は、怒られたら「怒られっぱなし」だったり、

四六時中両親がけんかしているところをみていたり、

親が子どもを精神的に頼ってきたりなどで

親から愛情を貰えず無意識に「子供らしく振る舞ってはいけない」「自分が我慢すればいい」等と

感じるようになり、ついつい大人に気を遣うようになり、その態度を身に着けていきます。

つまりアダルトチルドレンの方は幼少期の頃に子供らしく振る舞えなかったのです。

   

【アダルトチルドレンの最大の特徴】

子どもの頃は、親からたくさんの愛情を貰いたいものです。

だけれどアダルトチルドレンの方は、子どもらしく過ごすことができなかった。

子どもなのに大人のように親や他人に気を遣ったり、

自己犠牲的に過ごしていたりするといつしかその生き方が身についていきます。

   

そして、次第に

大人になっても子ども時代の過ごし方をしていくことになるのです。

   

アダルトチルドレンの最大の特徴にして生きにくさは、

「自分らしく振る舞えない」というところです。

   

【アダルトチルドレンの生きづらさ】

小さい頃は親の顔色ばかり窺って過ごしてきたから

相手の顔色が気になってしょうがないのです。

自分の本当の感情は抑圧して押し殺しているのです。

  

自分らしく振る舞ってはいけない、と

小さいころから無意識に暗示をかけているのです。

   

ですから

常に相手から「どうみられているか?」気にするようになります。

   

つまり「他人軸」で生きていることになるのです。

他人軸で生きていると

他人の評価や言動で一喜一憂するのです。

良い評価をされていれば、気持ちは安定するのですが、そうじゃないときは最悪です。

   

このように

アダルトチルドレンの生きづらさの最大の特徴は、

人の顔色を窺って自分らしく過ごすことができない」ところにあり、

他人軸で生きていることによって生じているのです。

  

【アダルトチルドレンは自己肯定感も低い】

アダルトチルドレンの最大の特徴は、自分らしく過ごすことができないのです。

これを突き詰めて考えると

他人軸で生きている、ということがわかります。

他人の評価に振り回されるわけですから、

自分で自分を認めることができません。

ですから

アダルトチルドレンの方は例外なく自己肯定感が低いのです。

   

私がカウンセリングの中でお会いするクライアントさんの中で、

最初の相談内容が「自己肯定感が低いことが悩み」という方が多くいらっしゃいますが

よくよく話を聞いてみると実はアダルトチルドレンだった、と気づかれる方は非常に多くいらっしゃいます。

ですから今、あなたが「自己肯定感が低い」と感じているのであれば、

もしかしたらそれはアダルトチルドレンが原因かもしれません。

   

【アダルトチルドレンからの脱却のために】

では自分自身がアダルトチルドレンと気づいたとしたならば、

どうすればアダルトチルドレンから脱却することができるのでしょうか。

小さいころに作られた子ども心は傷ついたまま、大人になっているのです。

   

ですから「心の癒し」が必要。

カウンセリングを受けてみることをお勧めします。

   

カウンセリングでは、自分が小さいころに傷ついてきた、子供らしく過ごせなかった、ことを

振り返り、過去の軌跡をたどっていきます。

その時の感情に出逢い、ため込んでいた感情を吐き出していく、これがすごく大事です。

このプロセスを踏むことで自分の過去の傷つきを癒していくのです。

   

ひとりでワークを試したい、と言う方は、

小さいときの

「嫌だったこと、辛かったことノート」にまとめて書いてみると良いでしょう。

親にしてもらいたかったことや親からしてもらって辛かったことを書き出すといいです。

そして書き出したら改めて

「あのときあれが嫌だったんだね」「これが嫌だったんだね」と声に出して言ってあげてください。

ただし、ひとりでやるときは、どうしても辛くなった時は注意してください。

その時は直ちに中断して、プロのカウンセラーの相談してくださいね。

  

いかがでしたか?

本日は自己肯定感が低い人はアダルトチルドレンの可能性があることについて

お話させて頂きました。

ご意見ご感想は、コメント欄でお待ちしております。

  

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この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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