こんにちは。
早いもので、6月もあと1週間をきりました。
今日の東京は真夏日。もう梅雨明けしたんですかね?笑
そんな今日この頃ですが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
さて今日は
うつ病の人の「考え方」について徒然にお話します。
【うつ病の特徴】
最近「うつ」ということばは、一般的に広く知られることばとなりました。
「最近、病んでいる。うつかもしれない」とか
「産後うつ」
「介護うつ」など
「うつ」ということばは広く使われるワードですね。
一方で、
「うつ」ということばが独り歩きしてしまっているということも否定できない気がしていて
正確な意味で「うつ」ということばを使っている人は少ない印象を受けます。
改めて
うつ病とはどういうことなのか?
うつ病とは、
「やる気が出ない」
「慢性的倦怠感」
「食欲や性欲、睡眠欲の低下」という症状がでることが一般的で
この症状が2週間以上もしくは1か月以上続いている状態のことを「うつ病」であり、
心療内科に行くと正式に診断されます。
「うつ病」というのは医学用語であり、
精神科医から「あなたはうつ病ですね」と診断されてはじめて「うつ病」と認定されるのです。
なので皆さまが普段使う「うつ」というのは、
正確には「うつ病」のことではなく
所謂、「ブルーになる」と言ったような「抑うつ状態」のことを指しています。
少し難しい説明になりましたが、
「うつ病」と「抑うつ」は違うということと、
普段使っている「うつ」ということばは、
診断されていない限り「抑うつ」ということに分類されますよ、というお話。
ところで「うつ病」と診断された人は
カウンセリングに来室されることが多いのですが
お話を聞いているとある共通する思考パターンがあることに気付きました。
今日は「うつ病」と診断された人の思考パターンについてお話していきます。
【思考パターンとは?】
そもそも思考パターンというのはどういうことか。
それを簡単に説明しないといけませんね。
思考パターンというのは、
一言でいえば
その人の考え方のことであり
考え方のクセとも言ったりします。
同じ出来事でも
Aさんはポジティヴに捉える場合と
一方で
Bさんはネガティヴに捉える場合がありますよね。
例えば、
「いつもの電車に乗り遅れた」出来事があって
これについて
Aさんなら、
「遅い時間の電車の方が空いているからいいやー」とポジティヴに思えるのか、
それともBさんのように
「いつもの電車乗り遅れた!今日はツイてない」と思うのか。
Aさんの思考パターンは楽観的で
Bさんの思考パターンは悲観的なわけです。
【うつ病患者の思考パターンの特徴】
うつ病やうつになりやすい人の思考パターンは
ある3つの共通点があることに気付きました。
ひとつめは
全ての事象を悪く捉える、つまり「ネガティヴ」に捉えるということ。
そしてふたつめは過度に「自分が悪い」と自責になりやすいということ。
最後3つめは、物事を極端に捉えるということです。
ひとつめに関しては、
すべての事象を悪く捉える傾向があります。
つまりフラットに捉えるのが苦手なのですね。
人が善意でやったこと、
例えば仕事でわざわざ自分の仕事を肩代わりしてやってくれたとしたならば、
通常であれば「ラッキー!」「ありがたい!」と思いますが、
「この人、何か魂胆があるのでは?」とネガティヴに考えてしまう。
ふたつめに関しては、過度に自分を責めがちなのです。
特に仕事でミスをしたときに
「あぁ、自分が力不足だからできなかったんだ」と過度に自責の念に駆られやすい。
そして3つめに関しては
物事を極端に捉えやすいということ。
0か100か、白か黒かで捉えがちなのです。
例えばの話、
Aさんは「だいだい80%ぐらい黒い色だね」と言った発言を
うつ病の思考パターンの人は、「100%真っ黒ってことなんだ」と解釈しがち。
白か黒かで捉えがちで、グレーゾーンがないとも言える。
だからこそ
極端な思考になるため、
極端にネガティヴになったり、極端に自責の念に駆られたりするのです。
あなたはいくつ当てはまりましたか?
うつ病の方ではなくても当てはまる人は
うつ傾向になりやすい体質かもしれません。
大事なことは、
自分の傾向に気付いて認識すること。
認識できれば、
コントロールする方法が見えてきます。
是非自分をひとつずつ、知っていきましょうね。
この記事の監修者
横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。
<公式SNS>YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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