こんにちは。
週明け月曜日ですね。皆様、如何お過ごしでしょうか。
【休むことへの心理的抵抗】
現在、うつ病や適応障害などと診断されていないけれど、
こころの調子が悪いと感じられている方や、
診断されていて心療内科に通院されながら働かれている方がよく思うこと、
それは
「仕事を休んだ方がいいのかどうか」だと思います。
と同時に、「こんなことで仕事を休んでいいのかどうか」と判断に大きく迷うこともあるのです。
そのように「こんなことで休んでいいのか」と思う理由は、
こころの病気は目に見えないし、こころの病気に理解がある方というのは決して多くありません。
人によっては
「心が弱い」とか「気合で乗り切れ」などこころの病気に対する様々な誤解や
偏見が強くあるのも事実です。
だからこそ、仕事を休もうと思ったとしても、「休みにくい」という現状もあるのです。
仕事を休むことへの心理的な抵抗は、
誰にでも生じるものです。
その抵抗の理由は、
先程挙げた「休みにくい」ということ、
そして、自分自身が「こんなことで休むべきではない」と考えているということ。
後者については、自分自身が「休んじゃいけない」という強い気持ちに囚われていることや、
自分が「休むほどひどい状態だと思いたくない」という表れでもあるのです。
だから時に、無理をしてしまうことも少なくありません。
【無理は禁物】
しかし、こころの専門家として思うことは、
決して無理をすることが、あなた自身に良い影響を及ぼさず
むしろ弊害が大きいのです。
たとえて言うなら、インフルエンザになってしまったのに、
仕事を休んでいない状態に似ています。
そんなことをしたら、余計にこじらせてしまい、インフルエンザの場合であれば
最悪、肺炎や死につながることだってあるわけですよね。
極端な話、風邪や病気をこじらせてしまうことにつながりかねず、
最悪、再起不能になることだってあるわけです。
ですから、多くの精神科医や心理カウンセラーは
「休む」ことを提案するのです。
とは言っても
今の自分の状態が「休んだ方がいいのか」わからないという方は多いです。
そこで今日は、
休職した方がいいサイン3選と題して
この状態になっていたらすぐに休んだ方がいいということを、お伝えしようと思います。
【休職した方がいいサイン3選】
まず1つ目は、
「当日に欠勤をすることが多々ある」ということです。
これは、こころの調子が悪いときとそうじゃないときの差が大きいということ。
これは、調子が良いときは仕事ができ、調子が悪いときは仕事ができなくなるくらい落ち込むということなのです。
この状態というのは精神的に非常に不安定であり、危険な状況です。
身体の問題はないのに、当日欠勤が2~3回以上続くようであれば、
心療内科受診をしていなければ、一度受診し、受診されていれば主治医と相談して休職についても検討することが重要です。
2つ目は、
「急に涙が止まらなくなりしばらく止まらないことがある」ということです。
仕事中や仕事以外で急に
わけもなく涙が止まらなくなったり、
一度涙が出てしまうとしばらく落ち着かない、という方は
かなり危険な状態です。すぐに受診もしくは休職をすることを主治医やカウンセラーに相談することが大事です。
3つ目は、
「気分の落ち込みが強い」ことです。
気分の落ち込みが強いことで
日常生活に支障が出てしまうことが挙げられます。
例えば、
気分が落ち込み、家事が手につかない、食事をする気にもならない、眠れない、など
症状にも表れやすいです。
特に
「死にたい」という気持ちのことを「希死念慮」と言いますが、
希死念慮が強まっていたり、
実際に自傷行為をすること、これを「自殺企図」と言いますが、
自殺企図をしたり、しようとしたり、
することも考えられ、
もしそのような状態であればかなり危険な状態と考えられるので、迷わず受診をお勧めします。
【これも危ない予兆】
異常の3つ以外にもたくさん休職した方がいいサインというのはあるのですが、
意外と見落とされがちな症状だけど危険な予兆をお伝えしようと思います。
それは、
仕事以外の趣味に興味が持てなくなること。
自分が好きなゲームや音楽、映画やスポーツなど
急激に興味を失うことがあれば、
心が疲弊しきっているサインです。
仕事はできているから大丈夫、と思いがちですが、
実は少し「休んだ方がいいよ」というサインなのですね。
【どれかひとつでも当てはまったら?】
どれかひとつでもあなたの症状が当てはまったとしたならば、
休職した方がいいサインと思ってください。
あなたのこころを守れるのは、あなた自身です。
無理することであなたが壊れるのであれば、
それは壊れる前に対処することが大事。
できれば受診をお勧めしますが、
そうはいっても心療内科に受診することに抵抗があれば、
まずはカウンセリングで相談することも大事。
重要なことは、「誰かに相談する」ことです。
決してひとりで抱え込まず、あなたのこころを大切にしていきましょうね。
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この記事の監修者
横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。
<公式SNS>YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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