本日はうつ病かも?と疑い心療内科を受診した方が良い目安について解説していきたいと思います。
【うつ病かもしれないと思ったら】
生きていれば良いことも悪いこともありますから悪いことが続いたり、嫌なことがあって続いたりしてうつ病のような症状がでることもあるわけですね。
例えば、「気持ちが落ち込む」ことがあったり「やる気がなんとなく出ない」とか食欲がなくなったりそういうことは誰しも経験はしているはずだと思うんですね。
殆どの場合は、ある程度時間が経ったりとかストレス解消する行動をとったり、周りのサポートがあったりして、自然と解消していくものなんですけれど、そうじゃない場合もあるわけですね。
その場合って具体的にどういう場合か?
なかなかわかりにくいと思いますので今日は具体的にお話していこうと思います。
【うつ病と疑い受診するレベルとは?】
いくつかポイントがあるんだけれど一言でざっくり言えば日常生活に支障が出ているかどうかです。
具体的には期間と適応状況、休みの日もしんどい、不眠が続く、身体症状がある、自身のしんどさの6つの指標でお話していきます。
【受診するレベル①期間】
ひとつめとしては、期間ですね。
先程もお伝えしましたが、うつっぽい状態というのは、ほとんどの人が経験しています。
けれど、何か月も続くことはないんですよね。
一般にうつ病を疑う基準としては、うつ状態が、2週間以上続いている場合ですね。
だから例えばもう1ヶ月くらい続いているというのであればそれはうつ病の疑いがあります。
一般に「うつ病」と「うつ状態」というのがあって、うつ病の定義は「気分の落ち込み」「やる気の低下」「食欲がでない」「不眠」などの症状が2週間以上続いていて生活に支障が出ている状態であればうつ病と診断される可能性が高いです。
一方「うつ状態」ということばがありますがこれはどういうことかといいますと先程お伝えした、うつ病の症状が数日続くことですね。
だいたい1週間以内で解消するうつの症状のことをうつ状態といいます。
多くの人は嫌なこととか辛いことがあった時はうつ状態を経験しているのではないかなと思います。
うつ状態に関しては病的なものではなく、自然な反応ですので安心してください。
だからって何もしないのは、うつ病という病的な症状になる可能性もありますので、ストレスを解消したりとか、周りのサポートを求めたりすることは必須になります。
ちなみに適応障害の場合も同じで2週間以上、うつ状態が続くのであれば受診が必要になります。
適応障害とうつ病の症状はほぼ同じです。ただ明確に違うのはうつ病の場合は1日中ずっとうつの症状が続くんですが、適応障害の場合は、ストレスが原因で症状が引き起こされているのでストレスから離れていればいつも通りの調子のよい状態で過ごせるという点があります。
【受診するレベル②適応状況】
2つめとしては、適応状況ですね。これはどういうことかというと学生だったら学校に行けているかどうか、社会人だったら会社に行けているかどうか、仕事できているかどうかということですね。
ちゃんとできているのであれば適応できている、できていない場合は適応できていないということになります。
社会人で、当日欠勤をしてしまうことが続くとか、学生だったら、授業を休みがちになるとか、そういう状態であればうつ病と診断される可能性が高いため、受診を考えた方が良いでしょう。
【受診するレベル③休みの日もしんどい】
3つめとしては休みの日もしんどいということなんですけれど仕事してないときでも、しんどい状況が続いている場合ですね。
軽度のうつ状態の場合は、場合によっては休んでいるときは多少軽快することもあるんですがうつ病の場合は、休日もしんどい状態が続きます。
適応障害の場合は、明確なストレス源が原因となっていて、ストレスから離れれば普段と同じように過ごせるのですが、うつ病の場合は全体的に症状が続きます。
適応障害の場合は好きなことしているときはフツーに楽しめるのですが、うつ病の場合は、好きなことをしてもうつ病の症状が続いてしまうこともあるし、そもそも好きなことをしたいと思えないという状況になります。
その場合は、うつ病の可能性があるため、受診を考えた方が良いと思います。
【受診するレベル④不眠が続く】
4つめは不眠が続くことですが、布団に入って普段なら30分くらいで眠れていたのに1時間、2時間、3時間と眠れない、そういう場合は受診をした方が良いと思います。
だいたい30分程度なら良いと思いますが1~3時間以上眠れないことはうつ病の症状の可能性があるというのと不眠が続くと体調にも悪影響ですので、身体的にも支障をきたす可能性があります。なので受診をしたほうがいいと思います。
【受診するレベル⑤身体症状が続く】
うつ病は気持ちの落ち込みなどの症状がメインだと思われがちですが身体症状がでることもあります。
頭痛やめまい、吐き気、動悸、だるさなど一見、うつ病ではないようにみえるような身体症状がうつ病の初期症状の可能性もあります。
これは気のせいかな?と思われる方もあるかもしれませんがそうではありませんのでこの症状も続くようであれば受診をしたほうがいいと思います。
【受診するレベル⑥自身のしんどさ】
4つめとしては、自身のしんどさですね。
どういうことかというと、うつの症状がずっと続いてしんどすぎると感じる場合です。
うつ病の症状の気分の落ち込みは特に危険です。なぜならその状況で自殺するリスクが非常に高まるからと言われます。なので気のせいと思って無視しないでほしいわけですね。
例えば、うつ状態とハイの状態を交互に繰り返す双極性障害というこころの病気がありますが、特にうつ状態の時の落ち込みが強い方が多くて、この時に自殺するリスクが非常に高まるとも言われます。
そのため、自分自身、落ち込んでしまうことが多くてしんどいと感じているのであればたとえ会社や学校に行けていて生活に適応できたとしても受診を考えた方が良いと思います。
【心療内科に抵抗がある場合】
以上、うつ病を疑い受診するレベルについて6つお話しましたがとはいえ、心療内科に受診することに抵抗があることもあると思います。その場合はどうすればいいのでしょうか。
結論から言うと、カウンセリングを受けてみることとそれも難しければ休むこと、このふたつが挙げられます。
実際、僕はカウンセリングの仕事をさせて頂いているのですが自分自身でうつ病と疑っているが、心療内科に受診するのに抵抗がある方はかなりの数いらっしゃいます。なのでまず、カウンセリングを受けてみてそこで受診をどうするか考えてみてもいいと思います。
今はオンラインでのカウンセリングもありますので、気軽に当日予約していただき受けることもできますので利用してもいいと思います。
あとは、休むことですね。カウンセリングも心療内科も受けたくない、でもなんとかしたいという風に思われる方もいると思うんですが、結論から言うとそれは無理な話なんですが少しでもマシにする方法は一言でいえば、「休む」ことですね。
休んでください。でもそれをクライアントさんにお話をしても「仕事休めない・・・」など休むことにも抵抗がある人も多かったりするんですけれどその場合は一番大事なことは何か、考えてみると良いと思います。
休まずにこの状態が悪い中で生活することで迷惑をかけるレベルと今休んで迷惑をかけるレベルを天秤にかけるとそんなにかわらないと思うし、むしろ状態が悪い中で生活した後にかける迷惑を考えるとむしろ休んだ方が良いのではないかと思ったりするのです。休めないのであれば、仕事をセーブするとか日常生活の活動を極力減らすことも大切になると思います。
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この記事の監修者
横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。
<公式SNS>YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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