適応障害のカウンセリングによる効果とは?頻度や回数、料金相場も解説

適応障害は、専門のカウンセラーによるカウンセリングを受けることで、症状の改善が期待できます。

悩みの解決だけでなく、ストレス耐性を高めるアプローチによって、人間関係や環境への関わり方に変化を感じられるでしょう。

この記事では、適応障害のカウンセリングによる効果を解説します。

カウンセリングの頻度や回数、料金相場などもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

適応障害のカウンセリングによる効果

カウンセリングを受けることで、以下のような効果が期待できます。

  • 適応障害の原因や状況の整理
  • 行動パターンや思考のクセの気づき
  • 具体的な改善策の模索
  • ストレスとうまく付き合う方法が身に付く
  • 悩みを共有することで気持ちが軽くなる

専門のカウンセラーに相談することで、1人では思いつかない気付きが得られます。

さらに、思考のクセなど自分自身を知るきっかけとなり、自己理解を深めることが可能です。

自分の行動パターンや考え方のクセがわかると、ストレスとの付き合い方も見えてきます。

1人で抱えていた悩みを共有するだけでも、気分がスッキリするでしょう。

適応障害のカウンセリングに用いられるおもな心理療法

適応障害のカウンセリングに用いられるおもな心理療法は、以下の3つです。

  • 認知行動療法
  • 来談者中心療法
  • 精神分析的心理療法

一つずつ詳細を見ていきましょう。

認知行動療法

認知行動療法は、気分や行動に影響を与える「認知」に働きかけて、ストレスを軽くする治療法です。

思考パターンや考え方のクセに気付き、ストレスに強い心を育てます。

カウンセラーによるカウンセリングを通じて、認知の偏りを修正し、バランスのよい考え方ができるようにすることが目的です。

適応障害の原因に対する思考パターンにアプローチし、考え方と行動の変容を促します。

来談者中心療法

来談者中心療法は、相談者の話を傾聴、共感で応え、気付きと成長を促すカウンセリング手法です。

カウンセラーは相談者の悩みや行動を評価せず、無条件に受け入れます。

自分自身と向き合うように対話することで、適応障害の原因や解決策に自ら気付くきっかけを与えます。

マイナスな感情から持ち直す、心の自然治癒力を引き出し、問題解決への道が開かれるとされる心理療法のひとつです。

精神分析的心理療法

精神分析的心理療法は、無意識に感じている価値観や考えに気づき、本当に求めているものを探しだすカウンセリング手法です。

カウンセラーとの対話の中からさまざまな感情が連想され、無意識に抑圧された感情に気づくことがあります。

悩みの根底にある本質やトラウマに辿り着くことで、問題の解決に結びつくのです。

本質に気づくことで心に余裕が生まれ、人間関係や環境への関わり方がよい方向へ変化します。

適応障害のカウンセリングを受ける頻度や回数

相談内容や症状によって異なりますが、目安としては1〜2週間に1回程度のカウンセリングが推奨されています。

繰り返しカウンセリングをおこない、症状が落ち着いてきたら1ヶ月〜3ヶ月に1回と間隔を広げていきます。

また、回数も個人差がありますが、5回以上受ける方が多いです。軽度の方であれば、終結に向けて徐々に回数を減らしていきます。

なお、厚生労働省が公表する資料によると、認知行動療法は30分間のカウンセリングを16〜20回おこなうことを推奨しています。

相談者の状態を見ながら、カウンセラーと回数を決定し、変更することも可能です。

参考:厚生労働省「うつ病の認知療法・認知行動療法(患者さんのための資料) 」

適応障害のカウンセリングの料金相場

1回のカウンセリングの料金相場は、6,000〜10,00円程度です。

東京や大阪など、地域によって平均価格は変動します。

オンラインカウンセリングを選ぶと、対面のセッションより安くなるケースもあるようです。

なお、カウンセリング費用は保険適用ではないため、自費での支払いになります。

精神科医の指示のもと、治療としてカウンセリングが必要とした場合は、保険適用されるケースもあります。

回数と料金を事前に把握したい場合は、カウンセラーに相談してみるとよいでしょう。

適応障害は専門のカウンセリングを受けることで改善が期待できる

適応障害は、心理療法を用いたカウンセリングを受けることで、改善が見込まれる症状です。

カウンセラーと対話を繰り返し、問題の原因と解決策を模索します。

また、自分自身の思考パターンや行動を読み解くことで、ストレスとの向き合い方も身に付きます。

適応障害との向き合い方にお悩みの方は、カウンセリングを通じて自己理解を深め、心の負担を軽くすることも大切です。

診断されていなくてもカウンセリングを受けられるので、気軽にカウンセラーに相談してみてください。

この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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公式Instagram

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