うつ病と診断されたら休んだ方がいい理由

皆さん、こんにちは

Heart Life室長の丸田です。

  

早いもので12月も1週間が経とうとしています。

12月に入り、急に12月らしく寒くなりましたね。

そんな今日この頃ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。

  

さて本日は

うつ病と診断されたときに休んだ方が良い理由について

カウンセラー視点から解説していこうと思います

   

【うつ病と診断されている方は増えている】

うつ病と診断されている人は年々増えていると言われます。

古いデータですが

うつ病による受診者数は

平成8年には43万人程度でしたが、

平成26年には111万人を超えています。

そして新型コロナが世界を襲い、

コロナ禍前とコロナ禍では明らかに受診数も増えているのではないでしょうか。

以前働いていたカウンセリングルームの話になるんですけれど

コロナ禍前の相談件数と2020年の相談件数は2倍以上になっていました。

正確に統計をとっていないのでなんともいえないですが、

とても相談数は増えているなぁと個人的には思います。

   

よくうつ病は「心の風邪」と言われたりします。

フツーの風邪って誰でも罹りますよね。

つまりうつ病も誰にでも罹る可能性がある心の病気なのです。

「えっ、ただの風邪だろ?放っておけば治るだろ」と考える人もいらっしゃるでしょう。

たしかに、フツーの風邪であれば病院に行かなくても治りますからね。

ただの風邪であればこじらすことも0ではありませんが、あまり考えにくいですからね。

しかしうつ病は

しっかり治療をした方がいいのです。

なんでそこまで軽度でもうつ病であれば受診した方がいいと言うかというと

こころの問題って目に見えないからなんですよね。

見えないからこそ、慎重に対応するべきなんですよ。

で、具体的な事柄の一つに自殺が挙げられます。

うつ病と自殺者の増加ともかなり連動していると言われます。

一般にうつ病が原因の自殺は2割弱といわれていますが、

直接的な原因の背景にうつ病があると考えられる例は

それ以上に多いとも言われています。

なので

うつ病だからといって軽く扱わずに

慎重に対応すべきものなんですよね。

時に取り返しのつかないことになりますから。

   

【休んだ方がいい理由】

よくうつ病と診断されると

主治医からは「休んだ方がいい」と言われて

診断書を書いてもらうことが多かったりします。

うつ病の方はとてもまじめな人が多いので

「今すぐ休むなんて考えられない!」と

思う人が圧倒的に多いんですよね。

だからだいたいは通院しながら仕事を続けているケースって多いです。

 

でも結論から言うと

うつ病は休まないと良くなりません。

で何故かと言う話をしていきたいんですけれど

うつ病の原因って様々な理由があると言われているのですが

そのひとつにストレスがあります。

ストレスって人が生きていれば

切っても切り離せないものなんですよね。

ストレスがない生活ってないんですよ。

例えば、通勤の電車、通勤、仕事、とか。

通勤電車が満員電車だとストレスですよね。

仕事も忙しいと疲れるし、

知らず知らずのうちに疲労がたまるし、ストレスですよね。

人によっては仕事が生きがいみたいな人もいますけれど。

そういう人でも多かれ少なかれストレスを感じているのです。

意外ですが、ストレスって良い事もストレスになります。

例えば仕事だったら、昇給とか昇進とか、あとは家族と過ごす時間とか

結婚とか。

一見すると「えっ、めちゃいいことじゃん!」みたいなことでもストレスに感じるものなのです。

というように人間の生活においてストレスは0にすることはできないんですよね。

こういう日々の強いストレスが引き金になってうつ病を引き起こすわけなんですよ。

だから強いストレスに晒され続けている訳だから

疲れているんですよね。疲弊しているわけです。

ダメージを負っている状態なのですよね。

そんな状態で仕事をしても、

仕事にならないし、というよりも良い仕事ができないわけだし、

良い決断や判断ができないわけなんですよね。

休む事によってストレスから一時的にも解放されるので

ダメージも回復しやすくなるわけです。

そうすると調子が良い精神状態に戻りやすくなる。

休まないままだと強いストレスによるダメージに晒され続けることになるので

更に精神的に疲弊し続けてしまうのです。

だから心療内科に受診したときに

「いつも主治医は休めと言われるんだけど、納得いかない」と言われる方もいらっしゃいますが

実は理に適っているんですよね。

   

よくあるのは休むことが悪い事と認識にしている人が

特にうつ病の人は真面目な人が多いので

そう思っている人がたくさんいるのも事実。

でもこれは僕の考え方なんですけれど、

もしうつ病であったとしたら、そのまま調子が悪いまま悪い

コンディションで仕事を続けてもらうことの方が迷惑になったりしませんか。

むしろちゃんと休んで良い仕事をした方が、

結果的に迷惑は最小限に止めることが出来るかなと思います。

あくまで僕の考え方ですけれど、こういう考えも一つあるよと思ってもらえたらいいなと思います。

  

【気持ちを安定させてから決めていこう】

うつ病の状態って先程もお伝えしたように

良い精神状態ではないんですね。

だから良い判断が出来ない。適切な判断が出来ない状態なんです。

よく言われるのは

うつ病になったら、

退職や離婚など人生に大きくかかわる決断は先送りにしろと言われます。

休みをとり、

精神状態が戻ってきたらゆっくり考えていくことが大事かなと思います。

   

いかがでしたか。

それでは次回のブログでお会いしましょう。

   

   

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この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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