こんにちは。
早いもので6月も後半。今日の東京は蒸し暑い日でしたね。
そんな今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて本日は
HSPとうつ病について、徒然にお話していきたいと思います。
【HSPとは?】
HSPとは、
Highly Sensitive Personの頭文字をとったもので
一言でいえば敏感な人、ということになるのですが、
人のちょっとした言動や行動が気になったり、
自分の言動や行動が相手にどう影響しているか気になってしまったりして
心が疲れやすい傾向のある人のことを指します。
また、HSPの人は音や光に敏感な傾向もあります。
だいたい5人に1人の割合で
HSPの気質の人がいると言われています。
そのため、あなたの周りにもHSPの気質の人はいるかもしれません。
ちなみにHSPとは、
精神医学や臨床心理学での専門用語ではなく、
そのような診断名や病名はありません。
もし診断名がつくとしたならば、
不安障害や不安神経症、強迫神経症など
所謂「神経症」圏内に分類され、診断されると考えられます。
【HSPの生きにくさ】
結論から言うとHSPは生きにくいです。
HSPの気質として
とても「気にしい」ということが挙げられます。
HSPの人は、
とても心が優しい傾向にあるため
相手に不快な気持ちにさせたくない、と思う気持ちが人一倍強いのです。
だから自分自身の言動や行動が相手にとって
不快になっていないか?気にしてしまいがちです。
多くの人は、
相手から嫌われたいと思って生きている人はいません。
つまり多かれ少なかれ、
「自分の言動が相手に不快感を与えていないか?」とは考えるわけなのですが、
HSPの人は、一般的な人の感覚より2倍も3倍も強いというわけなのです。
そのため、過度に
心配したり、過度に気を遣いすぎたりするため
人と接しているときはとても
疲れてしまい、
人よりも心理的エネルギーを何倍も使ってしまいがちなのです。
これがHSPの生きにくさなのですね。
【HSPの人はうつ病になりやすい?】
結論から言うと、HSPの人は
うつ病を併発しやすいでしょう。
HSPは病名ではないですが、
HSPの傾向の人に対して診断をつけるのであれば
不安神経症とお伝えしました。
神経症は、
しばしばうつ病を併発しやすいと考えられます。
HSP気質の人は、
人の何倍以上にも心理的エネルギーを使うため、
疲弊しやすいこともありますし、
あれこれと考えすぎてしまう傾向があるため
元々がこころが疲れやすい傾向にあるわけです。
そのため、
HSP傾向の人は
うつ病を引き起こす可能性があります。
【HSPの人が生きやすくなるために】
では
HSP傾向のある人が生きやすくなるためにはどうすればいいのでしょうか。
結論から言うと、
HSPの傾向は改善することはありません。
そんなことを言うと身もふたもないと思いますよね。笑
HSPの傾向を無くすことは残念ながらできないのです。
ではどうすればいいのか。
自分のHSP傾向とどう向き合って付き合っていくのか?
それを考えることが一番大事だと思われます。
HSPの傾向は何も悪いことばかりではありません。
HSP傾向は、
とても繊細であるわけですから
感受性豊かとも表現できます。
それが時に、
芸術や音楽などアートの世界だったり
その特性を生かすこともできるわけです。
自分の特性を知り、それをどう生かしていくか?
これを考えることが、自分と向き合うことであり、
自分のHSP傾向と付き合っていくか考えることでもあるわけです。
極論、
HSP傾向の生きにくさについては、
「どう上手にその特性と付き合っていくか」に尽きると思います。
それは何もHSPだけに限りません。
強迫神経症、うつ病、パニック障害など
様々な神経症レベルのこころの問題も同じで
自分のその症状とどう付き合っていくかがカギを握るのです。
皆さんもどうか、HSP傾向があったとしても
決してそれを棄てようと考えないで。
だって
それは「あなた」自身だから。
そしてその「あなた」は
かけがえのない「あなた」の「イチブ」だから。
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この記事の監修者
横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。
<公式SNS>YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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