カウンセリングが怖い・嫌いと感じる理由とその対処法

「カウンセリングを受けるのが怖い」「カウンセリングが嫌いになった」などと感じて悩んでいませんか。次回の予約をキャンセルしたいと考えている方もいるでしょう。このような感情を抱く方は少なくありません。感情が高まると継続が難しくなるため注意が必要です。

ここでは、怖くなったり嫌いになったりする理由とこれらの感情に対処する方法を解説しています。負担感が大きくなっている方は参考にしてください。

カウンセリングに行くのが怖い・嫌いと感じる原因

カウンセリングが怖い・嫌いと感じる主な原因は次の通りです。

初めてのカウンセリングで緊張する

初めてのカウンセリングは、多くの方が怖いと感じます。何をするかわからないうえ、初対面のカウンセラーに抱えている問題などを話さなければならないからです。信頼関係を築けていない相手に、センシティブな話をすることは勇気がいります。

中には「理解してもらえないのでは」「これまでの人生を否定されるのでは」などと感じる方もいるでしょう。ある意味では、怖くて当たり前、行くのが嫌で当たり前といえるかもしれません。

話すための心の準備が整っていない

カウンセリングの必要性を理解していても、抱えている悩みや過去の辛い体験を簡単に話せるわけではありません。心身に大きな負荷がかかるため心の準備を必要とします。

心の準備が整っていないと「無理にでも話をしなければならない」などと自分を追い込んで辛くなってしまうことがあります。カウンセリングが怖い、嫌いと感じる場合は、心の声を聞いてみることが大切かもしれません。

ちなみに、訓練されたカウンセラーは、クライアントをそのまま受容してカウンセリングを進めます。準備ができていない段階で無理に話をさせることはありません。話をできなくても心配する必要はないでしょう。

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カウンセラーの関わり方が気に触る

カウンセラーの関わり方が原因で嫌いになることもあります。例として、カウンセラーが理解してくれない、共感を示してくれないなどがあげられます。

勇気をもって悩みを打ち明けたにもかかわらず、辛い気持ちを理解してくれなかったり共感してくれなかったりしたら誰でも話をすることが嫌になります。問題を解決するためのカウンセリングでさらに傷ついてしまうからです。

時間をかけても信頼関係を構築できない場合は、カウンセラーの技量が低い、カウンセラーと相性が悪いことが考えられます。

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うまく話さないといけない思いが強い

うまく話さなければならないと考えてしまう方も嫌いになりがちです。失敗できない、準備をしなければならないなどと考えているうちに話すことが怖くなってしまうからです。

カウンセリングを終えてから、質問に対する答え方が悪かったなどと自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。完璧を求めすぎると、カウンセリングが辛いものになってしまいます。

カウンセラーは、完璧な答えを求めているわけではありません。また、話しの良し悪しや好き嫌いを評価することもありません。どのような話であっても、肯定的な関心をもって聴くことを大切にしています。

どう思われるか気になり顔色を伺ってしまう

カウンセラーから受ける評価を気にしている方も怖い、嫌いと感じるケースが多くなります「こんなことを話すと駄目なやつと思われるのでは」「こんなことを話すと笑われるのでは」などと考えているうちに、話すことが辛くなってしまうからです。カウンセラーの期待に応えるため(実際に期待されているかどうかは問いません)、ありのままの自分を伝えられず疲れてしまう方もいるでしょう。

ちなみに、カウンセラーは善悪・好き嫌いの評価をせずにクライアントの話を傾聴します。どんな話をしても駄目なやつなどと思われることはありません。

カウンセラーに迷惑をかけてはいけないと考えてしまう

カウンセラーに迷惑をかけてはいけないなどと考えてしまう方も嫌いになりやすいでしょう。話をするたびに「嫌な思いをさせてしまったのでは」「疲れさせてしまったのでは」などと考えてしまうからです。そんな自分に嫌気がさす方は少なくありません。

カウンセラーは、クライアントの立場で気持ちに共感しながら話を聴きます。背景(なぜそう考えるのか)に焦点を当てる点がポイントです。クライアントが迷惑をかけたと思う話も、カウンセラーにとっては貴重な話ということができます。自分自身と向き合うクライアントの話を、迷惑と感じるカウンセラーは基本的に存在しません。

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カウンセリングに行くのが怖いと感じた時の対処方法

カウンセリングに行くのが怖い、あるいは行くのが嫌と感じたときは、どうすればよいのでしょうか。基本的な対処法を紹介します。

すべてを無理に話す必要はないことを意識する

話すことを重荷に感じるときは、全てを無理に話す必要はありません。「今は話したくない」「話す気分になれない」などと伝えるとよいでしょう。言葉にならないときは沈黙しても構いません。カウンセリングでは、言葉を介さないコミュニケーションも大切にします。困った顔やしぐさ、言葉にならないこともクライアントの感情表現と考えられます。

したがって、話しをできないときや話をしたくないときに、無理に話をする必要はありません。現時点で話せることを話すだけで十分です。

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話したいことを整理しておく

「緊張して話したいことを話せなかったらどうしよう」などと考えている方は、事前に話したいことをメモにまとめておくとよいでしょう。話せないことに対する不安は軽減できます。カウンセリングでは、メモを読んでもメモを渡しても構いません。珍しいことではないため、カウンセラーを困惑させることはないはずです。話したい内容を書きだすことで、自分を客観視できたり考えを整理できたりするメリットもあります。

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別のカウンセラーへの相談を検討する

カウンセリングを重ねても信頼関係を構築できない場合は、別のカウンセラーへの相談を検討するとよいかもしれません。信頼関係を構築できないと、話したいことを安心して話せないからです。

例えば、カウンセラーの立場が上でクライアントに対する敬意を感じられない関係だと、気後れしてしまうため何でも気兼ねなく話すことは難しいでしょう。

ただし、信頼関係の構築には一定の時間がかかります。次々とカウンセラーを変更すると、いつまで経っても信頼関係を構築できない恐れがあります。落ち着いて関係性を構築していくことも大切です。

メンテナンス感覚でカウンセリングを受ける

カウンセリングを特別な取り組みと捉えると怖さを感じやすくなります。準備をして臨まなければならないなどと考えてしまうからです。定期的に受ける心のメンテナンス感覚で捉えると負担感は軽くなります。

実際に、日々の悩みを整理するため、気軽にカウンセリングを受ける方もいます。特別なときや特別な方だけが受けるものではありません。他のサービスと同じように活用してみてはいかがでしょうか。

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自分に合ったカウンセリング方法を試す

カウンセラーが目の前にいると緊張してしまう方は、オンライン方式やチャット方式のカウンセリングを試してみるとよいかもしれません。得意なコミュニケーション方法、苦手なコミュニケーション方法は人により異なります。方法を変えることで、負担感を減らせることもあります。

カウンセリングが怖いときは受け方を見直しましょう

ここでは、カウンセリングが怖い理由とその対処法を解説しました。

主な理由として、心の準備が整っていない、カウンセラーの関わり方に問題があるなどがあげられます。怖いあるいは嫌いと感じる場合は、受け方を見直すとよいでしょう。

無理に話をする必要はない、話したいことを事前に整理しておくなどを心がけると負担を軽減できることがあります。メンテナンス感覚で気軽に受けることも大切です。

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この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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