はじめてでも安心!カウンセリングの概要を徹底解説

心の悩みは、長くひとりで抱え込んでいると徐々に身体の不調や精神疾患にも繋がるリスクが考えられます。

ちょっとした悩みだから大丈夫といっても、どこかで気になっていることがいつまでも残っていると、毎日の生活の質にも影響していきます。

カウンセリングは軽い悩みでも受けることができるので、早めに相談して解消しておくことをおすすめします。

本記事では、はじめてカウンセリングを受ける人に役立つ、カウンセリングを受ける流れやメリット、場所、カウセリングルームの探し方などを解説します。

カウンセリングはどういうもの?

カウンセリングとは、医師やカウンセラーが相談者の心の悩みを聞いて専門家の視点で心の問題を解決していく治療のことです。

相談者がひとりで悩んだり、つらくなって迷ったままの状態にならないように、医師やカウンセラーが解決の糸口を一緒に見つけながら、相談者が立ち直るためのサポートを行います。

カウンセリングの種類

カウンセリングにはさまざまな種類があります。ここでは、以下の代表的な4つの心理療法を紹介します。

カウンセリングの種類
認知行動療法 感情や行動に影響を及ぼしている極端なとらえ方をカウンセラーが相談者と話をしながら、より現実的で幅広いとらえ方に変えられるように心の持ちようをバランスよく改善していく治療法
来談者中心療法 相談者の考え方や感じ方をカウンセラーが共感・理解して無条件に肯定的受けとめることで相談者の心の成長へと導く治療法
精神分析的心理療法 相談者がコントロールできなくなっている恐怖、ストレス、葛藤をすべてカウンセラーに話すことで、無意識に身動きが取れなくなっている心の状態をときほぐしていく治療法
家族療法 相談者の悩みの焦点を本人だけでなくと家族との関係性から問題を解決していく治療法

カウンセリングを初めて受ける際の流れ

カウンセリングを受ける場合は、まずはじめに自分に合うカウンセリングルームを探して予約をしましょう。

カウンセリングルームを選ぶポイントは、このあとの「はじめてでも安心!カウンセラーの探し方」の記事を参考にしてください。

では、予約した後のステップを3段階に分けて解説します。

ステップ①初回カウンセリングを受ける

初回カウンセリングでは、相談者が抱えているこころの問題や課題についてカウンセラーがヒアリングを行います。

何から話したらよいかわからないという場合は、頭に最初に浮かぶ出来事や何回も繰り返し思い出してしまうことなどから話をはじめてみてください。

あまり堅苦しく思わないでカウンセラーに頼る気持ちで心の状態を打ち明けてみましょう。

相談者が混乱している心の状態は、カウンセラーが一緒に整理しながらサポートしてくれます。

ステップ②心理アセスメントを受ける

心理アセスメントは、カウンセリングの基礎となるプロセスです。初回カウンセリングのヒアリングを基に相談者の行動や心の状態を分析してカウンセラーが面接、観察、心理検査などの手法を用いて相談者の心の問題を理解することに努めます。

カウンセラーが心の問題を理解することで、これからの治療計画を立てて相談者に適切な治療法でアプローチすることができるようになります。

ステップ③継続カウンセリングを受ける

初期カウンセリングからおおよそ1〜2週間に1回のペースで継続してカウンセリングに通います。都合に合わせて3週間に1回や月1回でのカウンセリングも可能です。

継続カウンセリングの期間は相談者の心の状態によって個人差がありますが、平均して1年前後で心の変化を感じられる方が多いです。

カウンセリングを受けるメリット

カウンセリングを受けてみたいけれど一歩踏み出せない方は、カウンセリングを受けるメリットを紹介しますので、安心材料として参考にしてみてください。

メリット①安心感を得られる

カウンセリングでは、カウンセラーが相談者の存在そのものを受け止めてくれるので、承認欲求が満たされやすく安心感を得ることができます。

相談できる場所、悩みを聞いてくれる人、共感して話を聞いてくれる人がいるだけで心の問題が緩和されて、安心できる心の状態へと変化させることができます。

安心感が得られると次へのステップへと進みやすくなり、ポジティブな志向や創造性、積極的な行動などに繋がり、カウンセリング効果が高まります。

メリット②悩みを解消できる

カウンセラーに悩みを相談することで、自分の思考や感情を整理することができ、カウンセラーの指導によって自分の思考のクセを改善することができます。

また、自分が逃げていることや関わらないようにしていることなどに向き合う機会ができるので、カウンセラーに助けてもらいながら悩みの原因を見つめ直すことができます。

メリット③自己肯定感が高まる

自己肯定感が低い人は、悩みや心の問題が悪化しやすくなります。カウンセリングを受けることで、自分のダメな部分を受け入れることができるようにカウンセラーが指導してくれるので、次第に自己肯定感が高まるようになります。

人は誰しも自分を否定的になることもありますが、そのままの自分を受け入れるコツをつかむことができれば、心の問題も解消されメンタルを鍛えることができるようになります。

メリット④成長できる

自分ひとりでは気づくことができない行動や心の状態について、カウンセラーと一緒に客観的に見つめ直すことができます。過去の行動パターンや偏った考え方などを振り返ることで、マインドセットを修正できるようになり、自己理解することによって成長へと繋げていくことができます。

カウンセリングを受けられる場所

カウンセリングを受けられる場所については、カウンセリングルーム以外で、病院、大学院の相談室、精神保健センター等があります。

それぞれカウンセリングの受け方や担当するカウンセラーが異なりますので、自分に適しているかどうか確認しましょう。

病院

診察と一緒にカウンセリングを受けられる場所です。

まずはじめに医師の診察を受けて、そのあと医師の許可が出たら心理士のカウンセリングが受けられるしくみになっています。

病院のカウンセリング費用は、保険診療の範囲内で1000円前後で受けることができます。

ただし、病院は、身体の不調や病気の症状がない場合は診察することはできませんので、カウンセリングだけ受けるのならばカウセリングルームがおすすめです。

相談室

臨床心理士を養成している大学院では、カウンセリングを受けることができます。「心理教育相談室」という名称で運用しており、カウンセラーのほとんどは、大学院で学んでいる学生です。

したがって、カウンセラーとしての経験が浅いので、相談者の心の状態によっては不向きであるケースもあります。

例えば、東京大学の心理教育相談室では、臨床心理学の専門教育訓練を受けている教育学研究科の大学院生が担当カウンセラーとなり、電話で相談受付をして面接日を設定し、カウンセリングを受けることができます。費用は2,000~4,000円です。

精神保健センター

市役所や精神保健センターでは、定期的にカウンセリングを受け付けています。月に1.2回程度カウンセラーが来る日に合わせて予約するようになります。

同じ担当者に継続して相談することは難しく、自分の相談したいカウンセラーが来る日に予約できないこともあります。

継続してカウンセリングを受けたい方は、カウンセリングルームの方が同じ担当者に相談できるメリットはあります。

はじめてでも安心!カウンセラーの探し方

はじめてカウンセリングルームに行く場合、選ぶポイントがわかると自分に合った場所を探すことができます。ここでは、カウンセリングルームやカウンセラーの選び方について解説します。

方法①保有資格や専門分野を確認する

自分の悩みを聞いてもらうカウンセラーは、臨床心理士資格を持っているか確認しましょう。臨床心理士の役目は、カウンセリングや心理療法を通じて相談者の問題を解決し、心のバランス状態をサポートすることです。

資格なしでもカウンセラーを名乗ることができますが、相談者が適切な指導を受けたい場合は、有資格者であった方が安心感もありカウンセリング効果も期待できます。

また、カウンセラーとの相性も大切なので、資格以外に相談した感触も踏まえて、継続してカウンセリングするかを検討しましょう。

方法②経験年数をチェックする

カウンセラーを選ぶ際は、資格のほかに経験年数を確認しましょう。カウンセラーの仕事は、さまざまな相談者のケースを経験していることで、新たな相談者に対して今までの経験を活かしたサポートができるようになります。

カウンセラーとしてのキャリアが10年以上であれば、安心して相談することができます。

方法③最適な費用かどうかを確認する

一般的なカウンセリングの費用相場は、1回30分~1時間程度のセッションで5,000円以上が目安です。地域性や時間などによって費用は多少前後しますが、カウンセリングルームを選ぶ際は、費用相場よりも高すぎず安すぎないところを選びましょう。カウンセリング費用については、複数社を選んで内容と一緒に比較検討しましょう。

しっかりとカウンセリングの効果を得るためにできること

相談後の効果をなるべく高めるために、以下のポイントを確認しましょう。

  • 目的を明確にさせる
  • 無理のないペースで継続する
  • 自分のペースで話す

目的を明確化させる

相談してからどうなりたいか、どんな問題を抱えていて何を解決したいのかハッキリしているとカウンセラーと会話もしやすくなります。

とは言っても、カウンセリングを受けたい人は、自分のことを整理できなくて悩んでいるケースが多いので、カウンセリングを受けながら目的を少しずつ整理して見つけるという方法でも大丈夫です。

カウンセラーの質問に答えていくうちに頭が整理されていくはずです。

無理のないペースで継続する

カウンセリングの効果が自分で実感できるかどうかは個人差があります。初回でだいたい解決する人もいれば、数回話をしていくうちに徐々に効果を感じられる人もいます。また、長期間をかけて少しずつ回復する人もいます。

1回の相談で何も変化が起きないと落ち込んで辞めてしまう人もいますが、カウンセリングは話す時間の長さや頻度ではなく、相談者が自分のペースで受動的に考えたり行動できたりできるようになることが大事です。

焦ってカウセリングの頻度を増やしたところで、良い結果が得られるというわけでもありません。あくまでも、無理のないペースで継続することに意味があります。

自分のペースで話す

自分のことを誰かに話す時、人は取り繕ったり良く見せようとする機能が働きます。

ただし、カウンセリングでは自分を良く見せようとして偽りの話をしても良い効果は期待できません。

ありのままの自分をカウンセラーにさらけ出すことで、それに合わせてカウンセラーが適切な指導ができるようになります。

話下手であれば下手なりの伝え方をすれば良いので、上手に話そうという意識は無くすようにしていきましょう。

はじめてのカウンセリングは心の悩み相談所へ

毎日がつらくて悲しい、誰かに話を聞いてもらいたい等、どこかに助けを求めている人は、

躊躇せずにカウンセリングを受けることをおすすめします。はじめての方でも、スムーズにカウンセラーと話ができるような環境が整っています。

初回のカウンセリングを受けることで、適切なアドバイスや今後の治療計画なども見通すことができるので、ひとりで悩まずに専門のプロに頼ることから始めましょう。

Heart Life〜こころの悩み相談所〜では、カウンセリングがはじめての方にも安心して来院してもらえるように、カウンセラーがあなたの味方となって安心できる場所を提供させて頂きます。東京のカウンセリングならHeart Life〜こころの悩み相談所〜へお越しください。

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この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
公式Twitter
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