生きづらさを抱えている人の考え方のクセ3選

本日は生きづらさを抱えている人の考え方のクセ(思考のクセ)について

徒然にお話したいと思います。

  

僕は仕事柄、様々なクライアント様の

お悩みを聴かせて頂いているのですが、

『生きづらさ』を感じる、という相談が一定数あるのです。

  

でもクライアント様のお話をよくよくお伺いしていると、

生きづらさを感じている人のパターン、つまり

考え方のクセ(思考のクセ)があることがわかるのです。

今日は

その生きづらさを感じている人の

考え方のクセについて

お話しできたらと思っています。

  

では、そもそも

考え方のクセ、とは何でしょう。

ざっくり言うと

こういうときにこう考えやすい、という考え方の傾向のことです。

  

人はある出来事が起きたとき、

自分のフィルターを通して、物事を理解します。

つまりその人独自に作り上げたフィルターがあって

それを通して

起きた出来事を見ているわけです。

例えば、

会社に出勤して

「上司にあいさつしたのに無視された」という出来事があったとしましょう。

この時に、あなたはどう思いますか。


Aさんは

「上司は今日、機嫌が悪いのかな?話しかけないでおこっと

と思うかもしれません。

またBさんは

「あいさつしたのに無視された。私は上司から嫌われているのかもしれない

と感じるかもしれません。

AさんはAさんのフィルターを通して感じたことであり

BさんもBさんのフィルターを通して感じたことなのです。

ですからどちらも正しいとか間違っているとか、そういうことはないのです。

ただ、同じ出来事を体験したのに

二人とも感じることが全く違うわけです。

それもそのはずで

ふたりはそれぞれのフィルターを通して現実の出来事を見ているわけですから。

  

このようにフィルターは

それぞれ千差万別ですから

ある出来事を客観的に見ることは不可能なわけです。

多かれ少なかれフィルターを通しているので

極論、「考え方のクセ」はみんな持っている、というわけです。

   

では、その中でも

生きづらさを感じている人の考え方のクセはどのようなものなのでしょうか?

  

1つめとしては

極端に考えやすい、ということがあります。

「上司にあいさつしたのに反応がなかった」という出来事を例にお話ししましょう。

この場合は、

事実は「上司にあいさつしたけれど、反応がなかった」ということです。

でも先程のBさんは

「あいさつしたのに無視された。私は上司から嫌われているのかもしれない

と思いました。

「無視された」と感じたり

「上司から嫌われているかもしれない」と感じているのはBさんですから

この部分は正確にいうと事実ではなく

Bさんが感じている主観的な感情や感想です。

しかしながら、今のやりとりだけを見ているだけでは、

無視されたのかどうか、嫌われたのかどうかは

わからないのです。

けれども、

生きにくさを感じている人の多くは

このように

極端に考えてしまう傾向があるのです。

  

生きづらさを感じている人の考え方のクセの2つめは、

ネガティヴに考えてしまいがち、ということです。

   

「あいさつしたのに無視された。私は上司から嫌われているのかもしれない」と

先程のBさんは感じました。

「無視された」と感じたり

「上司から嫌われている」と感じたりしているというのは

ネガティヴに考えていることがわかりますよね。

生きにくさを感じている人の考え方のクセは

このように

ある出来事から

ネガティヴに捉えてしまいがち、ということがあるのです。

  

生きづらさを感じている人の考え方のクセの3つめは、

じっとひとりで考え続けてしまう、ということです。

   

例えば、

「生きにくさを感じているけど、こんなこと相談してもいいのかな」と感じたり

友人や家族に仕事のことや愚痴を話すのも気が引けてしまう、とか

人に必要以上に普段から気を遣っていたり、とか

する傾向にあります。

ですからひとりでじっと考え続けてしまうため、

考えが独りよがりになりがちで

どんどん「極端」で「ネガティヴな思考」のスパイラルにハマっていってしまうのです。

人はネガティヴなことは、何度も繰り返し思い出して考えてしまう傾向もあるため

生きづらさを感じている人の多くは

ネガティヴなことを繰り返し考えている傾向にあります。

これを「反芻思考」といったりしますが、

反芻思考はうつ病になりやすい考え方のクセとしても挙げられることもあります。

  

いかがでしたでしょうか。

今日は生きづらさを感じている人の考え方のクセについてお話いたしました。

   

生きづらさを感じている人は

考え方のクセは非常に生きづらさを感じやすい傾向を持っているため

苦しいはずなのです。

生きづらさを感じる原因である

思考のクセの「負のスパイラル」から抜け出すためにも

考え方のクセを知り、どう対処していけばいいか

考えていくことが大切になるでしょう。

  

  

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この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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