HSPの特徴とは?カウンセリングで治療できるのかも解説

「HSPはカウンセリングで治療できる?」

「HSPとHSSの違いや特徴とは?」

「HSPのタイプ分類を知りたい」

情報の移り変わりが激しい今、あらゆる学問も加速度的に前進しており、それは精神医学も同じことです。

本記事では、昨今耳にすることが多くなった「HSP」について解説していきます。

HSPではないかと考えている方、心の悩みを抱える方は、ぜひ最後までご覧ください。

HSPとは?

HSPはHighly Sensitive Personの略称で、感受性が非常に強いとされる人のことです。

HSPは、周囲の人や環境に対して敏感に反応するため、外部刺激によって過剰に疲れてしまいます。

そのため、静かな空間やリラックスできる場所が必要とされ、社交的な場に苦手意識を持つ人が多い傾向にあります。

一方で、芸術や文化、自然といった美しいものや、人々の心情や感性に対して深い共感を示す傾向があるため、才能や創造性に長けた人も多くいます。

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HSPとHSSの違い

HSPとHSSは、ともに感受性が強い人を指す言葉ですが、一部異なる特徴を持ちます。

HSPは強い感受性を持ち、音や匂い、温度などの刺激に敏感であり、繊細で感情的な反応を示しやすい傾向にあります。

一方、HSSは強い好奇心を併せもち、新しい刺激に対して興味を持ちながら、比較的軽い興奮状態にもかかわらず、長時間にわたって続けられる傾向があります。

また、HSSは達成意欲が高く、競争的な状況で高いパフォーマンスを示す場合が多いです。

HSPとHSSは両方とも感受性が高いという共通点を持っていますが、その特徴や反応には以上のような違いがあります。

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HSPの特徴

HSPの概要がわかったところで、ここからはさらに具体的なHSPの特徴を解説していきます。

主な特徴は以下の3つです。

  • 大勢のいる場で気疲れする
  • 刺激に敏感である
  • 忙しい日々が続くと引きこもりがちになる

それぞれ解説します。

大勢のいる場で気疲れする

HSPにとって、大勢の人がいる場所での刺激を非常に強く感じやすい傾向があります。

人目を気にしたり周りへの敏感な目配りに疲れてしまったりするため、集団での社交よりも1対1での深い交流を好む人が多いです。

また、HSPは感情に敏感であるため、大勢の人がいる場での情報や感情の過多により刺激が過多になり、神経系が疲弊して疲労感を覚えることがあります。

そのため、適度なリラックス、環境の整備、あるいは必要に応じて休憩の場を作ることが大切です。

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刺激に敏感である

HSPは刺激に対して非常に敏感であるため、音や光、触覚などからの情報を積極的に取り込みやすい傾向があります。

また、感情や雰囲気、他人の反応にも敏感であり、微細な変化にも気づきやすい特徴があります。

しかし、この敏感さが過剰になることでストレスや不安を感じることも多いでしょう。

HSPは、自分自身の感受性を受容し、環境に適応する方法を探ることが重要とされています。

忙しい日々が続くと引きこもりがちになる

HSPは過度の刺激を受けると、よりストレスや疲労感を感じやすくなります

そのため、忙しい日々が続くと心身ともに疲れ果て、社交的な場面を避け、引きこもりがちになります。

また、HSPは自己評価が低く、周囲からの批判や否定的な言葉が精神的なダメージとなり、自己肯定感を失いやすいという特徴もあるため、そこから引きこもりにつながることもあります。

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HSPのタイプ

一口にHSPといっても、その種類は多様に分類されます。

ここでは、以下の4つの分類について解説します。

  • 内向型HSP
  • 外向型HSP
  • 刺激追求型HSP
  • 刺激追求型・外向型HSP

それぞれ確認してください。

内向型HSP

内向型HSPは、刺激に対して強く反応するものの、自分の内面に向き合うことによって感性を深めます。

社交的な場や大勢の人がいる場所では疲れ果ててしまう反面、1人でいる静かな空間での時間を大切にすることが多いです。

感受性が高いため、自分や周囲の人たちの感情や状況をよく観察して、深い理解や感じ取ることが得意です。

内向型HSPは、自分自身に向き合うことによって自己理解を深め、自己成長を促すことができる傾向を持ちます。

外向型HSP

外向型HSPは、外向的で社交的な性格傾向を持ちながら、同時にHSPの持つ感受性や繊細な感覚を持っているタイプです。

普段から会話やコミュニケーションを通じて多様な情報を得ることで刺激を追求しようとする傾向があります。

しかし同時に、敏感に他人の反応を傷つけられることもあります。

自分自身の感情を表現することが苦手で、自分の感覚を理解してもらうために、周りの人に対して過剰に気遣う傾向があります。繊細でありながらサバイバル能力が高いため、周囲の人たちとも良好な関係を築くことができます。

刺激追求型HSP

刺激追求型HSPとは、HSPの特徴である敏感さや繊細さを持ちながらも、新しいことや刺激的なことを楽しみ、自ら積極的に挑戦するタイプです。

一般的なHSPは、刺激を過度に受けることでストレスや疲労感を感じやすい傾向がありますが、刺激追求型HSPは、適度な刺激を求めることで自己表現や成長につなげることができます。

たとえば、新しいスポーツや趣味、旅行先の探求、社交的な活動など、積極的に挑戦することで精神的な刺激を求めていきます。

ただし、過剰な刺激を受けることで疲れや不安を感じることもあるため、適切なバランスを保ち、楽しみながら刺激を求めることが大切です。

刺激追求型・外向型HSP

刺激追求型・外向型HSPとは、外向的で社交的な性格傾向を持ちながら、同時に敏感さや繊細さを持っているHSPのタイプです。

くわえて、新しいことや刺激的なことを楽しむ一方で、繊細で受け身な一面も持っています。

刺激を求める一方で、刺激が強すぎると疲れたり過負荷を感じたりすることがあります。

また、社交的であるために人とのつながりを大切にする反面、自分自身の感受性やプライバシーについても配慮する必要があります。

このタイプの人は、自分自身を理解し、自分自身が疲れたりストレスがたまったときには、積極的に自分自身を守り、リラックスする時間を作ることが重要です。

HSPはカウンセリングで治療できるのか?

HSPは、自分の感じ方が他人と異なるために、ストレスや不安を感じることが多い傾向にあります。

ただし、カウンセリングを通じて、自分自身の特性や個性を自己理解・自己受容することができるため、自信・自己肯定感・ストレスマネジメント能力が高まることが期待されます。

また、HSP全般に共通した特性や問題点に対して適切なカウンセリングを受けることで、より健やかな生き方が可能となることも少なくありません。

カウンセリングでは、HSPが持つ繊細さや感性を上手く活かして、本来の力を発揮できるよう支援できます。

HSPの治療方法

HSPの治療方法には、認知行動療法やマインドフルネス瞑想などがあります。

認知行動療法では、HSPの傾向によって思考や行動が制限されてしまうことを改善し、ストレスや不安を緩和するために、自己肯定感や問題解決能力を高める技術を身に付けることが目的です。

マインドフルネス瞑想は、自分の感覚や感情を静観することで自己理解を深め、ストレスや不安を軽減します。

また、HSPであることを受け入れ、自分の傾向を理解し、自分なりのストレス解消方法を見つけることも、HSPの治療に有効な方法の一つです。

重要なのは、カウンセラーとともに自分自身に合った方法を見つけることで、自己開発やストレス解消の過程が自分自身への理解を深めることといえます。

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HSPはカウンセリングで改善できる

HSPは、日常生活で感じるストレスや不安が多く、それによってさまざまな問題を抱えることがあります。

しかし、カウンセリングを受けることで、自分自身や周囲の人々との関係性、人生観、ストレスへの対処法などを深く掘り下げることができ、改善することも多いです。

また、カウンセラーがHSPの傾向を理解し、適切なアプローチを行うことで、セッションを通じてHSPが自己受容やセルフケアの方法を身に付けることができます。

HSPの特性は改善が難しいというイメージがあるかもしれませんが、カウンセリングによる問題解決につなげましょう。

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この記事の監修者

丸田 英世

Heart Life代表・室長

<資格>

公認心理師[国家資格](No.7710) 臨床心理士(No.31071)

<所属学会>

日本臨床心理士会

<略歴>

横浜国立大学大学院臨床心理学専修卒業。卒業後、東京都市教育センターで発達に関する相談業務に従事。その後、神奈川県内の心療内科クリニックで心理士業務、東京都内心療内科・心理カウンセリングルームの心理士勤務を経て、2020年6月、渋谷・心理カウンセリングルーム「Heart Life~こころの悩み相談所~」を開業。2024年3月に「Heart Life~こころの悩み相談所~新宿店」を開業。

<公式SNS>

YouTubeアカウント:「心理カウンセラー【臨床心理士】がうつ病について語るCh」
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